沸騰都市(1)
NHKの人気番組「沸騰都市」は、昨年5月の「ドバイ 砂漠にわき出た巨大マネー」から始まり、先日の「TOKYOモンスター」で最終回を迎えました。
日本は世界2位のGDPを誇りますが、その5分の1を稼ぎ出している東京にはロシアやブラジルの国全体のGDPに匹敵する冨が集中しています。
超効率都市を目指して生き物のように膨張し続ける東京。国際線のパイロットは、世界で最も美しい夜景はニューヨークでも香港でもなく東京をあげるそうです。
東京湾の埋め立てが限界に近づくと同時に容積率の規制が緩和され、10年前は30階を超える高層ビルは70棟に過ぎませんでしたが、それが今は270棟を数えます。日本の人口増加は止まりましたが、87年から減り続けてきた東京の人口は94年から再び増加に転じています。
東京は超高層都市であると同時に世界に類を見ない地下都市でもあります。首都高速道路「山手トンネル」は全長20.4kmの世界で2番目に長い道路トンネル。地下鉄路線を上に下にかわしながら品川、渋谷、新宿、池袋の地下を貫く大動脈は4年後に完成、巨大ターミナル間の輸送時間を一気に短縮します。巨大地震からライフラインを守る「日比谷共同溝」、地下の「野菜工場」、東京を水害から守る人工の地下河川「首都圏外郭放水路」、「東京スカイツリー」、「渋谷駅前再整備計画」など今も100を超える巨大開発プロジェクトが進行中です。
「地価が下落している今は、完全に東京を作り替える、モデル都市にするチャンスだ」と話すのは、民間デベロッパー(開発業者)として港区を中心に開発を主導する森ビルの社長です。そしてもう一方の雄、千代田区丸の内のビル100棟のうち3分の1を所有し「丸の内の大家」と言われる三菱地所も丸の内に所有するビル全てを建て替える予定で、東京全体でさらに効率を高めるための改造計画が進行しています。
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