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2009年3月

ソメイヨシノ

 桜のまぶしい季節到来です。

『ひさかたの 光りのどけき 春の日に 静心なく 花の散るらむ』

『花の色は うつりにけりな いたづらに わが身世にふる ながめせしまに』


 これは百人一首の中で桜を歌ったものの一部です。百人一首では桜を歌ったものは6つ程ですが、万葉集に詠まれた桜の歌は40首、対する梅の歌は118首あるそうです。

 奈良時代には、花と云えば梅を指し、平安時代になって花と云えば桜を指すようになったと云います。奈良時代に中国の思想をもとに造営された平城京、そしてそれを受け継ぐ平安京、その平安京では御所の紫宸殿(ししんでん)前にあるのは当初「左近の梅」でしたが、菅原道真の進言によって桜に代わったと云います。

 ところが、奈良時代より以前の神話の時代の話では、これまた花と云えば桜だったようです。ただし、今の「ソメイヨシノ」ではなく、「ヤマザクラ」、「オオヤマザクラ」、「オオシマザクラ」と云った種類の桜です。

 今のソメイヨシノは東京都豊島区の「染井」と云う地で江戸時代後
期にウバヒガンとオオシマザクラの交配種として誕生したそうです。値段が安く、成長が早いので一気に日本全国に広がったそうです。

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チューリップ

 暖冬の影響でチューリップの開花も早まっていると耳にしますが、オランダを扱ったテーマパーク、長崎県佐世保市のハウステンボスでは80万本が咲き誇る「チューリップ祭」が4月5日までの日程で開催されています。

 心優しいひとり暮らしのおばさんに女神が手渡した球根はやがて花を咲かせ、その中には小さな女の子が座っていました・・・アンデルセンの童話「おやゆび姫」で女の子を包んでいた花がチューリップであり、昭和初期の俳人松本たかしは「チューリップの花には侏儒(コビト)が棲むと思ふ」と詠みました。

 このようなメルヘンチックな花が、投機の対象となり、人々を惑わしていたことは今となってはそれもまた童話の世界の出来事のような感じがいたします。

 1630年代のオランダでは、チューリップの小さな球根が、平均的な労働者の賃金の10年分の値段で取引され(現在価値に換算すれば5000万円以上)、借金をしたり家屋敷を売って球根を買い求める人が相次いだそうです。これが世に言う「チューリップ・バブル」で、最終的には多くの人が破たんしたそうです。

 そんなチューリップの昔話は、人間の価値判断の不確かさ、「みんなで渡れば怖くない」の怖さを今に伝える教訓ともなっています。

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春キャベツ

 今では1年中食べられますが、この3月から4月にかけて採れる「
春キャベツ」は最も美味しいと言われています。

 「春キャベツ」は、葉が緑でぱりぱりとした歯ごたえがあり、生の千切りが一番。トンカツの脇に山盛りにして添えたり、生野菜サラダとして食べたりするのが最高です。また、冬場に取れる「寒玉」は、葉が白く厚みがあって炒めものやお好み焼き用などに適しています。

 キャベツは、ビタミンCが豊富で葉の外側の緑の濃い部分はカロチンを多く含んでおり、胃腸を元気にする働きがあるため、肉料理など油っぽいものと一緒に食べるのに適しています。

 尚、キャベツの主産地は千葉県、神奈川県、愛知県で、海岸に近い温暖な低地の畑が生育に適しています。スーパーなどの店頭で選ぶ際は、持って重く、見た感じ葉にみずみずしさのあるものが新鮮です。

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潮干狩り

 昨日が新月で、月の満ち欠けを基準にした旧暦(太陰暦)では月の朔日(ついたち)にあたります。満月や新月の頃というのは、月の引力の影響で潮の干満の差の大きい「大潮」の時期で潮干狩りに適しています。

 潮干狩りがこの時期に盛んになるのは、外遊びするのに程よい気候ということもありますが、上巳の節句(旧暦3月3日、新暦では今年は3月29日)に穢れを清めるための磯遊びが行われていたことに関係します。また、潮干狩りには潮が大きく引いた干潮が適しており、3月から5月にけての大潮が1年を通じてもっとも引きが強いということも理由としてあります。

 ちなみに「大潮」とは潮の満ち引きの差が大きいことを意味し、小さいときを「小潮」、その中間くらいを「中潮」と言います。新月や満月の前後数日間が大潮、つまり旧暦の1日、15日前後が大潮で、大潮、中潮、小潮、そして長潮(干満がゆるやか長く続くように見える小潮末期)、若潮(長潮の翌日で、大潮に向かって干満の差がしだいに大きくなってゆきます)はおよそ2週間でひと巡りします。

 最近は埋め立てが進み、自然のままの潮干狩りを楽しめる海岸は少なくなりました。それでも観光として(有料で)行っている海岸では、漁労関係者が養殖のアサリを海岸にまいて来訪した家族を失望させないようにしています。

 春を迎え、あたかかくなった一日を、海浜で過ごす風習は全国的に見られるそうです。潮が引き、干潟に残る忘れ汐(干潟に残った海水)。そこにカニや小魚をみつけた磯遊び。春の日の懐かしい思い出です。

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タ イ

 「魚」に「周」(あまねく)と書いて鯛(タイ)。名前の通り、日本周辺に生息しています。代表格は真鯛(マダイ)で、祝い事に用いる習慣は江戸時代に定着したそうです。

 「タイに旬なし」と言いますが、桜の咲くこの時期が産卵前で最も美味しいとされています。3~4月の産卵期、内海に入ってくる天然物は脂が乗ってうまみが増し、体色も赤みを帯びて一段と冴えた色合いを見せてくれます。

 この時期の真鯛は体色が鮮やかなピンクとなり、見た目も美しく、桜の時期とも重なるため「桜ダイ」とも呼ばれます。

 ただ、最近は年間を通して安定供給できる四国などの養殖物が主流で、天然物に比べて浅場で育つため日焼けしてしまい、黒ずんだ色になっています。尾びれが丸いのが養殖物、力強くハネたものが天然物です。

 刺し身、塩焼き、カブト煮、鯛茶漬けなど料理法は様々ですが、この桜のシーズン。目も舌も満足の桜づくしの宴は最高です。

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医療用語(2)

 近年、患者中心の医療が行われるようになりましたが、病院などで診療を受ける場合には,患者が病状や治療法などについて,医師から十分な説明を受け、それを理解し納得した上で自らにふさわしい医療を選択するようになりました。その際に、患者が説明で用いられる言葉をどの程度理解しているかが問題となります。患者は医療関係者の話す言葉が理解できないときには,しばしば悩まされま
す。

 医療の現場では,患者が専門家の使う言葉を正しく理解して的確な判断を下すことは容易でありません。特に病気に関する知識が乏しい場合には、ある程度の予備知識がないと理解出来ません。「インフォームドコンセント」がうまく行われるためにも、言葉の問題が解決されなければなりません。

 国立国語研究所の「病院の言葉」委員会が平成20年に実施した調査によりますと、「寛解」や「QOL」といった言葉を見聞きしたことがある国民は2割に満たず,「膠原病」や「敗血症」などの言葉の意味を正しく理解している国民は4割に達していないと報告しています。

 患者が自らの責任で医療を選択するには,こうした言葉を正しく理解していくことが必要となります。

 患者が的確な判断をするためには、医療者は患者がよく理解できるように、日常語で言い換えるなどの努力をしなければなりません。医療者の分かりやすい説明と患者の正しい理解により、はじめて情報が共有され、互いの信頼が形成されるものと考えられます。

参考文献:
「病院の言葉」を分かりやすくする提案
http://www.kokken.go.jp/byoin/

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医療用語(1)

 病院など医療現場で使われる言葉は、わかりにくいと言われます。
そこで、国立国語研究所の「病院の言葉」委員会は、医師や看護師ら約1650人、医療に従事していない約4280人を対象に調査を重ね、問題点と解決策を探りました。その結果を踏まえて、患者にとって難しい医療用語を分かりやすく説明するための手引の中間報告を発表しています。

 「病院の言葉」委員会は、わかりにくい言葉を、(A)患者に知られていないので、日常用語に言い換える、(B)患者は言葉を知っているが理解が不確か、(C)患者にも大切なので普及させる、という3つん分類し、計140語を取り上げています。

 典型的な57語については、簡単な説明から、時間がある時の詳しい説明まで3種類の説明を提案しています。よくある患者の誤解や、患者が知りたい点、効果的な言葉遣いをするための注意点なども記しています。

 例えば、(B)に分類される「メタボリックシンドローム」という言葉は、単に肥満、腹回りの測定値で決まることといった誤解が多く、危険な病気につながる可能性のある状態だと理解してもらう必要がある、としています。

http://www.kokken.go.jp/byoin/

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保育所

 サラリーマンの事実上の賃下げが相次ぎ、個人経営の商店なども売上げが減少しており、収入が激減した世帯も珍しくありません。そのような状況下で家計を助けるべく勤務時間を延ばしたり、共働きを迫られる家庭が増加。さらにその影響で保育所への入所希望者が急増しています。

 保育所の需要急増に行政側の対応は追いつかず、募集定員に対してはるかに多くの申込者が殺到するケースもあるとのこと。保育所に入りたくても入れない待機児童の数は昨年から急増しており、その数はさらに増加の一途で、4月に入園を控える認可保育園の募集はほぼ終了しましたが、認可保育園に入れないケースも続出しているようです。

 ちなみに認可保育園以外の保育サービスには下記のようなものがあります。

 ・認可外保育園(自治体の助成を受ける認証保育園やベビーホテルなど)
   平均的な月額 6万3千円 ※東京都の認証保育園、1歳児の場合

 ・保育ママ(2歳までの乳幼児を自宅で保育。1日8時間程度が原則)
   同      2万―3万円台

 ・ファミリー・サポート・センター(自治体に登録した会員が自宅で預かる)
   同      1時間600―1000円程度 ※月額およそ13万円

 ・ベビーシッター(研修を受けたシッターが利用者宅で保育)
   同      1時間1500円前後 ※月額およそ24万円

 ・幼稚園の預かり保育(幼稚園の保育修了後も夕方まで園児を預かる)
   同      日額や月額など幼稚園によってまちまち

 料金は自治体や施設によって様々で、内容もそれぞれに一長一短あります。認可保育園への入園を検討したものの、「空きがない」「保育時間が希望に合わない」「預けたい時期に入れない」などの理由で認可保育園への入園を諦め認可保育園以外の保育サービスを利用するケースがほとんどで、費用を賄うだけでも大変です。

 厚生労働省は認可外保育園開設に対して補助支援策を打ちだしていますが、さらなる保育所整備が急務で、雇用も創出できる有望分野として国も積極的に後押しするとみられます。ベビー用品大手のビジョンは保育所を手がけ、京王電鉄は保育所を設けたマンションを建設するなど、育児支援サービスを手がける民間企業にとりましては商機となりそうです。

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クリニカルパス(2)

 最近では、ほとんどの業務は電子カルテによって行なわれていますが、クリニカルパスが電子カルテに取り入れられ、 従来の医師を頂点としたピラミッド型の医療ではなく、患者を中心とした医療を展開できるようになりました。

 患者にとってクリニカルパスは、「治療予定がわかる」、「入院中の対応が準備できる」、「退院の予定が立てられる」、「費用が事前に推測できる」など様々なメリットがあるといわれています。

 クリニカルパスの導入による医療の標準化は、患者の個別性を無視しているものではありません。標準化された医療から逸脱するケース(バリアンス)が発生すれば、早期に発見してクリニカルパスを修正していきます。

 最近になり、地域の医療機関が互いの専門を活かし連携して疾患単位の地域連携パスを作り、患者の情報を共有することで、一人の患者の病気の発症から回復期まで各段階に合った連続した医療、介護サービスが一体的に提供されるようになりました。

 患者の急性期→回復期→維持期→在宅のフロー(診療過程の流れ)にあわせて、急性期病院、回復期リハ病院、療養型病院、介護施設、かかりつけ医、その他の施設などが役割分担を行います。

 目下のところ、脳卒中(脳梗塞、脳出血、クモ膜下出血)などの限られた病気の患者を対象にした地域連携パスにとどまっていますが、今後、地域を広げることや、ガン、糖尿病などといった病気にも連携パスを取り入れることが検討されるようになると思います。

 地域連携パスの目的は、診療ガイドラインを用いて役割分担を明確にし、インターネットを使って疾患単位で情報を共有することで連携を密にし、患者のフローにあわせた各医療機関の間での情報伝達を行うことより適切な治療を行うことにあります。これにより在院日数や合併症などパスの評価も容易に行えます。

 これまでに用いられた連携パスの使用経験で達成出来たこととして、治療方針が標準化された、役割分担が明確になった、申し送りが円滑に行えるようになった、患者・家族への連携の啓蒙になった、患者の不安解消につながった、患者の満足度が上がった、などの成果が報告がされているそうです。

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クリニカルパス(1)

 クリニカルパスは、診療や看護過程における質と効率を良くするための診療及び看護のための質管理の一手法として近年多くの病院で導入されました。

 最近になり、地域の医療機関が互いの専門を活かして連携し、一人の患者が病気の初期段階から各段階に応じて連続して適切な治療が受けられるような連携クリニカルパスが用いられるようになりました。
 
 効率のよい製造作業を行うことを目的としたて開発された手法が「クリティカルパス」で、一種の「手順書」のようなものです。これを使用することによって作業の効率性が向上するばかりでなく、品質の安定性も増すなど、その有益性が高く評価され、産業界で広く利用されるようになりました。

 医療界においても、質の高い,効率のよい医療を提供するため計画されたパスが「クリニカルパス」として用いられるようになり、我が国でも最近、多くの医療機関で導入されました。

 入院から退院までの治療予定を患者に示すための計画書を作成して、入院治療計画による治療の標準化ができます。これにより、診療や看護過程における質と効率を良くすることが期待できます。    

 入院時の患者指導では、患者へのオリエンテーション、ケア・処置、検査項目、退院指導などに用いることが出来ます。

 急性期特定病院では、患者にインフォームドコンセントをとる際の「詳細な入院診療計画」としてクリニカルパスが用いられるようになりました。

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値下げ

 山陽新幹線は最大4割超割引きの往復乗車券、四国寄港のフェリー料金の割引き、レンタカーの値下げ、ANAは65歳以上なら国内全線一律9000円の特別割引料金を導入するなど、高速道路の通行料引き下げ決定により影響が懸念される業界での値下げが相次いでいます。一方、高速道路料金の引き下げが今月28日から実施される予定ですが、システムの改修遅れで完全実施はGW直前にまでずれ込む見通しです。大都市圏の前後の地方部分の料金は上限の1000円のはずですが、システムの改修が済むまでの期間に料金体系が異なる大都市圏をまたいで通行した場合は2000円が徴収されてしまいます。この分については返還されませんので注意が必要なようです。

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江戸の高田馬場

 現代では、「たかだのばば」と「田」に濁点を打って発音しますが、題名にカッコでよみがなをつけたとおり、江戸期は「たかたのばば」と発音し、濁りませんでした。

 ご存じのとおり「馬場」とは、武士が乗馬・馬術の練習や流鏑馬
(やぶさめ=馬を馳せながら矢で的を射る競技)・笠懸(かさがけ=的の背後に土を山形に築いた「あずち」と呼ばれる場所に、射手の笠をかけて遠矢を射る競技)・犬追物(いぬおうもの=犬を追いかけて、犬を傷つけないようにやじりがついていない矢で射る競技)などの馬術競技を行う場所の事です。

 幕末の天保年間(1830~44)に刊行された「江戸名所図絵」と言う本によると、高田馬場は、「竪(縦)は東西へ六町(約670m)に、横の幅は南北へ三十余間(約60m)」とあり、普段は近所の子供の遊び場でした。江戸期の高田馬場は、風景が良く、有名な寺社も多く、馬場下の姿見橋(現在の面影橋付近のようです?)はホタルの名所で、江戸初期の延宝・天和年間(1673~83)には、すでに馬場の近所に矢場や茶見世などが出来、大道芸人も大勢出る行楽地として賑わい、江戸後期には、落語「高田馬場」の噺にもあるとおり、料理屋も何軒かありました。

 高田馬場の地名の由来は、文化・文政期(1804~30)に刊行された「新編武蔵風土記稿(しんぺんむさしふどきこう)」によると、「この辺り元広き芝野にて、越後少将忠輝卿の母公高田殿遊覧の地なりしかは、馬場となりし後もかく唱へり」、つまり、徳川家康公の六男、越後六十万石の藩主、松平忠輝の母親である高田殿が遊覧した土地だから、とあります。

 高田馬場で有名なのは、堀部(中山)安兵衛の仇討ちですね。安兵衛の武勇を聞いた赤穂藩浅野家家臣の堀部弥兵衛は、安兵衛を養子に迎え、安兵衛は、四十七士の吉良邸討ち入りにも参加します。

 江戸期の馬場は、高田の他、永田(現・千代田区永田町)、小日向(現・新宿区西五軒町)、小石川(現・文京区小石川)、釆女ヶ原(うねめがはら=現・中央区銀座)などにもありましたが、後に、武家屋敷や町人地に用途変更され、地名として残るのは、高田馬場だけです。しかし、本当の事を言ってしまうと、明治四十三年(1910)、旧国鉄の駅が出来た時、馬場から1km以上も離れているのに、「高田馬場」が駅名として採用されました。そのため、駅の近辺も高田馬場という地名となったのです。江戸の本当の高田馬場は、現・西早稲田三丁目あたりになるそうです。

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春の彼岸

 13日の福岡に始まり、16日は熊本、宮崎、高知、浜松(静岡)で、今日は東京でソメイヨシノの開花が確認されました。桜前線は足早に北上しています。

 「暑さ寒さも彼岸まで」と言われますが、今日は春のお彼岸の中日。今日春分の日を境に昼が少しずつ長くなり、陰陽の気も入れ替わるとされています。また、ほぼ真東から日が上り、ほぼ真西に日が沈む春分は、古代中国では「龍天に昇る」とされ、春の気もいよいよ盛んになってゆきます。

 ところで、昔の書物にこんな話があります。

 東から西へ向かっていた旅人の前に、突然二本の川があらわれます。北は業火渦巻く火の河、南には流れ激しい水の河。東へ戻ろうとすると盗賊や獣が襲いかかってきて窮地に陥る旅人。しかし、二本の河に挟まれ通れそうになかったその場所に、西へ延びる白い細い道が延びていました。

 二本の河に呑み込まれずに白道を渡りきれるかどうか分からず立ちすくむ旅人に、東と西から「心を決めてその道を渡りなさい。信じなさい。火の河も水の河も恐れることはない」と声がします。

 その声に勇気付けられ旅人は西に進みますが、今度は背後から「引き返しなさい。その道の先には何もない」との声がします。しかし旅人はその声に耳を貸さず白道を渡りきりやがて西岸に辿り着きます。

 この話で東は現世(此岸)、つまり今いるところ。西にあるのが極楽浄土(彼岸)で旅人の目的地。怒りや憎しみで燃えたぎる火の河、何もかも流しつくす欲望の心をあらわす水の河、そして背後の声も煩悩をあらわします。

 目的を達成するためには、怒りや憎しみの業火に焼かれることなく、欲望に流されず、我愛、我見、疑い、迷い、慢心といった煩悩を振り切って進む必要があることを、この話は示唆してくれています。

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江戸の鶴

 現代の鶴は、北海道の釧路湿原に生息している丹頂鶴、山口県、鹿児島県に飛来するナベヅル、真鶴などが有名で、天然記念物にも指定されています。その他、日本に飛来する鶴には、黒鶴、アネハヅル、カナダヅルなどがいますが、いずれも希少動物として、保護されています。

 しかし、自然が豊かで、動物と人間が共存していた江戸では、鶴はどこにでもいる水鳥で、食用にもなっていたほどでした。鷹狩りが大好きだった八代将軍・吉宗公が、享保十一年(1726)に下総小金原で鷹狩り行った時には、下総小金原(現・千葉県松戸市)で、鶴が捕れたと言う記録が残っています。もっとも、食用にしていたとは言っても、鶴はその神々しい姿からか、多くの領地で、禁猟とされている場合が多く、鶴を売りさばいて罪となった人々も多かったようです。徳川四代将軍・家綱公を生んだ「おらん」の父親は、下野国都賀郡高島村(現・群馬県下都賀郡)の農民で、江戸へ出て旗本屋敷に奉公していましたが、禁猟の鶴を売りさばいて、死罪になっています。娘のおらんは、たまたま、春日局の目にとまり、大奥で働くうちに、おらんの歌う田舎の麦突き歌が面白いと、三代将軍・家光公のお気に入りとなり、やがて、家綱公を身ごもったと言います。

 それから、江戸では、毎年、新年になると、将軍自らが射止めた鶴を塩漬けにして、朝廷(天皇)に献上すると言う習わしがありました。江戸の初期は、将軍自ら、狩り場に出向いて、獲物を追っていたようですが、幼少の七代将軍・家継公(三歳で将軍就任、七歳で没)。や、身体障害が疑われる九代将軍・家重公などは、狩り場で鶴を射止める事は無理だったようで、江戸も中期以降になると、あらかじめ、係の方が鶴を飼育しておいて、その鶴に将軍が形式的に弓矢を射て、将軍が射止めた鶴として献上していました。

 鶴は、地上に生息する鳥で、湿地で活動します。そのため、樹上に止まる事は出来ません(一部の鶴を除く)。伊藤若沖(いとうじゃくちゅう・江戸中期の画家。(1716~1800))画の「旭日松鶴図」を始めとする、日本の古い絵画にある「松上の鶴」と言う、鶴が松の木の上に止まっている構図は、現実にはありえない構図で、鶴とコウノトリを混同したものだそうです。
 ことわざで「鶴は千年、亀は万年」と言われるとおり、鶴は長生きをする動物として知られています。まあ、本当に千年も生きる事はありませんが、動物園での飼育記録では、五~八十年も生きるそうです。野生の場合の寿命は、それより短く三十年程度と推測されていますが、それでも、他の鳥類より、はるかに長生きな、おめでたい鳥なんですね。

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ハマグリ

 冬から春先にかけてが旬で、旧暦の3月3日(現在の4月頃)が食べ納めとも言われる蛤。ペアの貝殻同士でしか形が合わないことから、相性の良い相手に出会えるようにとの願いを込め、桃の節句や婚礼のお膳に吸い物などにして並べられます。

 吸い物のほか、焼いたり酒蒸しにしたりして食べますが、火にかけると勢いよく殻を開きます。京都御所の蛤(はまぐり)御門は、江戸時代の大火の際に開門したことからこう呼ばれています。

 かつては日本各地で採れましたが、1980年代以降の干拓や埋め立て、海岸の護岸工事などによって生息地の浅海域が破壊されたために一部の地域を除いて絶滅状態になり、最近は中国産のシナハマグリが大半を占めています。

 輸入されたシナハマグリは、日本の浅海域で一時畜養されると、「国産」・「○○県産」・「地はまぐり」の表記が可能となるために、これが市場に大量に出回っています。

 ちなみに、「ハマグリ」という名前は、浜辺にあり、栗と形が似ていることから「浜栗」と呼ばれたことに由来するそうです。 

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歌舞伎

 古い日本語では、勝手な振る舞いや奇抜な身なりをすることを「傾く(かぶく)」と言い、奇抜な演出が持ち味の歌舞伎の語源ともなっています。

 歌舞伎は、今からおよそ400年前の出雲阿国(いずものおくに)のかぶき踊りが始まりとされています。

 現代におきましても「黒幕」や「十八番(おはこ)」などのように、歌舞伎に由来する言葉が日常的に使われているケースが少なくありません。

 「二枚目」というのもその一つで、もともとは歌舞伎を上演する芝居小屋で客寄せのために八枚の絵看板を掲げていたことに由来します。その看板は、一枚目の「書き出し」に始まり、「二枚目」には美男の花形役者の絵が書かれており、「三枚目」に道化役が書かれていたことから、二枚目=美男子、三枚目=面白い人という使われ方をするようになったそうです。ちなみに「二枚目半」は、三枚目の要素をもつ二枚目のことを指します。

 また、飲食店などで使われる「おあいそ」の使われ方も歌舞伎に由来しています。歌舞伎で、女が特別の事情から愛する男と“心ならずも”無理に縁を切ることを「愛想尽かし」と言い、転じて店の主人が勘定を請求する際「誠に愛想尽かしな事ですが・・」とへりくだって言うようになったことから、この「おあいそ」という言葉が勘定を意味するようになりました。いつしかその意味だけが残り、今では客が店側に勘定を促す際に使われています。

 尚、歌舞伎の「愛想尽かし」場合は“心ならずも(本心からではない)”という場面設定となっていますが、現代語に言う「愛想が尽きた」は単純に「好意や愛情がなくなってしまった」という意味で使われているようです。

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サヨリ

 冬から春にかけて水揚げされるサヨリ。その姿形から漢字では「針魚」、「細魚」と書きます。石川県では春の県魚に指定され、「花見魚」の別名で呼ばれ、京都府でも春の府魚に指定されるなど春を告げる風物詩になっています。

 昔から多くの詩人の歌などにも詠まれ、

  橋影に 失せてはのぼる サヨリかな   吾 亦紅

  汁椀に 沈むさよりの 結び文      山本 櫓村

  サヨリはうすい サヨリはほそい

  銀の魚 サヨリきらりと光れ サヨリお姉様に似ている  北原 白秋

等々があります。

 脂の乗り具合はほどほどで、姿形と同様に味は上品。刺し身が最も一般的ですが、てんぷらやお吸い物、一夜干しにしても美味。寿司店では、通好みのネタとして扱われています。

 鮮度が落ちやすく、腹部から痛んでくるため、スーパーなどで選ぶ際には、腹部が銀白色のものを選ぶとよいです。

 ちなみに、お腹の部分を開けると中が真っ黒なため、腹黒い人のことを「サヨリのような人」 と言う場合があるようです。

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沸騰都市(2)

 三菱が「丸の内の大家」となったのは明治になってすぐのことです。
明治維新後しばらくは陸軍省の直轄地であった「丸の内」が売りに出されたのですが、その新聞公告を出張先のロンドンで見た三菱の荘田平五郎が、当時の三菱の総帥岩崎弥之助にあてた「マルノウチカイトラレルベシ」という一通の電報がビジネス街「丸の内」誕生のきっかけです。

 「我が国の事業は発展したが、依然として執務ぶりは旧態依然である。速やかに西洋式のオフィス・ストリートを建設することが必要・急務」と荘田は語り、三菱は約35万平方メートルを128万円で払い下げを受けました。この額は当時の東京市の予算の約3倍にも匹敵します。

 ちなみに三菱の大番頭であった荘田は、東京海上火災、日本郵船、明治生命、三菱銀行、三菱倉庫、三菱地所、キリンビール、日本勧業銀行、帝国劇場等、数多くの設立に関わっています。

 福沢諭吉の娘婿で、相場師から電力王となった福沢桃介は、「数理と経済にかけて、天才的頭脳と、これを実行する勇気をもっていた・・・明治年間で一番えらい人」と荘田を絶賛し、「岩崎弥太郎(三菱の創業者)も渋澤栄一(500社以上の設立に関わる、日本資本主義の父)も、そういう点では、荘田に到底は及ぶまい」と評しています。

 尚、NHKスペシャル「沸騰都市」は今回の東京で一旦終了しますが、今まで取りあげた都市の「それから」として、金融危機後のドバイやロンドンなどの最近の様子を特別編としてまとめ3月に放送される予定だそうです。

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沸騰都市(1)

 NHKの人気番組「沸騰都市」は、昨年5月の「ドバイ 砂漠にわき出た巨大マネー」から始まり、先日の「TOKYOモンスター」で最終回を迎えました。

 日本は世界2位のGDPを誇りますが、その5分の1を稼ぎ出している東京にはロシアやブラジルの国全体のGDPに匹敵する冨が集中しています。

 超効率都市を目指して生き物のように膨張し続ける東京。国際線のパイロットは、世界で最も美しい夜景はニューヨークでも香港でもなく東京をあげるそうです。

 東京湾の埋め立てが限界に近づくと同時に容積率の規制が緩和され、10年前は30階を超える高層ビルは70棟に過ぎませんでしたが、それが今は270棟を数えます。日本の人口増加は止まりましたが、87年から減り続けてきた東京の人口は94年から再び増加に転じています。

 東京は超高層都市であると同時に世界に類を見ない地下都市でもあります。首都高速道路「山手トンネル」は全長20.4kmの世界で2番目に長い道路トンネル。地下鉄路線を上に下にかわしながら品川、渋谷、新宿、池袋の地下を貫く大動脈は4年後に完成、巨大ターミナル間の輸送時間を一気に短縮します。巨大地震からライフラインを守る「日比谷共同溝」、地下の「野菜工場」、東京を水害から守る人工の地下河川「首都圏外郭放水路」、「東京スカイツリー」、「渋谷駅前再整備計画」など今も100を超える巨大開発プロジェクトが進行中です。

 「地価が下落している今は、完全に東京を作り替える、モデル都市にするチャンスだ」と話すのは、民間デベロッパー(開発業者)として港区を中心に開発を主導する森ビルの社長です。そしてもう一方の雄、千代田区丸の内のビル100棟のうち3分の1を所有し「丸の内の大家」と言われる三菱地所も丸の内に所有するビル全てを建て替える予定で、東京全体でさらに効率を高めるための改造計画が進行しています。

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文学の中の金銭感覚

一攫千金、これ当代の呪文なり。積むをおもはず、累(かさ)ねるをおもはず、貯ふをおもはず、単に切に拾はんことをおもへり。

            斎藤緑雨著「両口一舌」


不景気だ、不景気だとぐちを言っている人は、雨が降るといって傘も持たずに空を見つめているのと同じである。雨が降れば、げたが売れる、傘が売れることに気づけば、不景気の方が働きやすい。昔から「タケノコは雨上がり、成金は世変わり」という。その穴を探していくのが頭の働きだ。

           谷孫六著「孫六銭話」


 昔の歌に、金という字を解剖すれば、人ニハ|(しんぼう)が第一じゃ、というのがある。まさにその通りで、毎日労力を費やして汗を金にかえ、その金を貯蓄するのは、どうしても永い間必要である。※「金」という字を分解すると「 人ニハ|一(人には辛抱が第一)」となる。

          武者小路実篤著「牧野元次郎」


 ちょっとばかり株をいじくり回すと、妙に人間がひねてくる。裏を考えたり、逆を使ったりしたくなる。これは半玄人になって頭が荒らされた証拠だ。真の練達の士は常にズブの素人と一致したものを持っている。
                             
         益田金六著「金の卵をさがして三十年」

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医療リスク

 アメリカの技師ハインリッヒは、労働災害の事例の統計を分析した結果、死亡や重症の重大な大災害が1件発生する背景に、29件の軽傷事故と300件の「ヒヤリ・ハット」があるという法則を見出した(ハインリッヒの1:29:300の法則)
 

 「ヒヤリ・ハット」は、工事現場・工場での労働だけに起こるものではなく、交通、登山、医療の現場などでも起こり、一歩間違えれば重大事故につながる。  

 財団法人「日医療機能評価機構」の調査によると、2007年に国立病院や大学病院など主要240医療機関で、医療事故につながりかねない「ヒヤリ・ハット」事例が計20万9216件起きていた。  

 その中で、薬の種類や処方量を間違える「処方・投薬」ミスが4万6056件(22%)とトップを占めた。  

 元来、医療というものは、常にリスクを内在させているもので、常に良い結果を保証することの出来ないサービス業である。  

 いつ起こるか分からない災害を未然に防ぐには、まず、いつもやっていることを不安全行為であると認識し、ヒヤリ・ハットが起こった段階で「インシデントレポート」を作成することでその対策を考え、実行していくことが安全活動の基礎となる。

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お稲荷さん

 今はちょうど季節の変わり目で強い風が吹きやすい時期です。同時に空気も乾燥気味で、初めは小さな火でも乾燥した空気と強い風に煽られ瞬く間に大火事となりますので注意が必要です。「火事と喧嘩は江戸の華」と言われた江戸の大火もこの時期から春先にかけて発生しています。

 ところで、江戸時代の頃、江戸市中に多いものとして「火事、喧嘩、伊勢屋、稲荷に犬の糞」と言われるほど、稲荷神を祀る社は無数にありました。稲荷神は五穀豊穣、商売繁盛、福徳開運の神様で、その傍には稲荷神に仕える狐が控えています。

 関東のお稲荷さんでは、東京北区にある王子稲荷が関八州(本来は東国三十三国)稲荷の頭領として知られています。そこの狐は昔から人を化かすことで有名で、落語の「王子の狐」で知る人も多い神社です。王子稲荷の近くにあり、「王子の狐」にも登場する扇屋は300年以上の歴史がある老舗割烹で、そこの名物の卵焼きは要予約の逸品です。

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健康管理(2)

 大衆薬は通常、病気のかかりはじめで、病院へ行くほどではない体調のくずれ、初期のカゼ、軽い頭痛、食べすぎ、下痢などに対して使用しますが、症状が改善されない場合には勿論、医師に診てもらう必要があります。また、薬を服用して、副作用と疑われる症状がでたら、ただちに使用を中止して、なるべく早く医師・薬剤師に相談する必要があります。

 現在、健康・医療情報はテレビや新聞、雑誌、インターネットなどから数多く発信されています。これらの情報が正確かどうかを見極める必要があります。自分で判断できない場合には、「かかりつけ医」に相談することが大切です。

 「かかりつけ医」を持つのと同じように、薬の相談だけでなく、生活上の注意やアドバイスも一緒にしてくれる「かかりつけ薬剤師」をみつけることも大切です。

  自分が飲んでいる薬を記録することは、薬の効果を知り、副作用を防止し、積極的に病気を治療するのに効用があります。また、自分の薬に関する情報として薬剤師や医師に伝えるときにも使用出来ます。調剤薬局などで医師が処方する薬をもらうときに、「おくすり手帳」に処方薬に関する情報が書かれていますので、その手帳を上手に利用しましょう。

 なお、医療控除の対象となるのは、医師や歯科医師に家族が支払った治療費、通院のための交通費などのほかに、薬局で購入したかぜ薬や胃腸薬などのOTC医薬品も対象となります。健診や人間ドックの費用、治療のためでない一部のOTC医薬品の購入費などは対象になりません。

 支払った医療費が年間10万円もしくは、所得総額の5%のいずれか少ないほうの額を超えていれば、確定申告によって税金が戻ってきます。控除額は最高限度額200万円とされているようです。病院等の領収書、源泉徴収票、印鑑を用意して税務署で医療費控除の申告を行います。詳しくは居住地の税務署にお問い合わせるとよいと思います。


参考文献:
OTC医薬品を上手に使って健康づくり セルフメディケーションハンドブック
監修:共立薬科大学教授 薬学博士 中島 恵

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健康管理(1)

 最近、健康の自己管理には、食生活や生活習慣を見直し、健康についての知識を持ち、身近にある大衆薬を使うなどが大切だという考え方が改めて再認識されるようになりました。

 健康を維持するための医療保険制度にも限界があるため、今後は、医師、薬剤師などとの密接な連帯のもとでの健康の自己管理が大切になってくるものと思います。

 「セルフメディケーション」とは、self-medication(自己治療)のことで、自分の健康は自分で管理し、軽い病気の治療や予防、ケガの手当などを、自らの判断で行うことを言います。例えば、カゼをひいた時に薬局でカゼ薬を買って飲むことがセルフメディケーションの実践といえます。

 日本は世界一の長寿国になりましたが、いわゆる生活習慣病が増加しています。そのために脳卒中で寝たきりになったりする人が少なくありません。そこで、人生で病気や障害のない期間、すなわち健康寿命をいかにして延ばすかが課題となりました。

 生活習慣病を治すには、医師にまかせきるのではなく、患者自らの治癒への努力が求められます。自分の健康を自分で守るためには、セルフメディケーションが必要となります。

 セルフメディケーションには、体重、体脂肪、血圧、尿糖などをチェックすると同時に、健康診断の結果などをもとに自分の健康状態をチェックして健康管理の意識を高めることから始めましょう。そして、生活習慣を見直し、必要に応じて、かかりつけ医に診てもらいましょう。

 医師の処方箋がなくても薬局で買い求めることができる大衆薬(一般用医薬品, OTC医薬品)(OTC=over the counterカウンター越しにわたす)は、医師が処方する薬(医療用医薬品)と違い、自らの判断によって使用することを前提に安全性を重視して製造されていますので、セルフメディケーションには役立つこと多いと考えられます。

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ブルーマンデー

 一般的に、気分が乗らず、憂うつな気分で迎える人も多いことから、休み明けの月曜日は「ブルーマンデー」とも呼ばれます。

 海外では月曜日は脳卒中や心筋梗塞などの心血管系疾患の発生が多いことが知られており、日本でも同様の調査結果があります。

 ゆったり過ごした週末から、仕事などで緊張する平日に変わることからくるストレスが影響するものと考えられています。実際、自殺が最も多い曜日は男女ともに月曜日ということが厚労省の統計でも明らかになっています。

 このようないわゆる「月曜日病(ブルーマンデー症候群)」は、休日の朝寝坊にも関係があるようです。休日に遅い時間に起きることで体内時計に狂いが生じ、軽い時差ボケ状態で月曜日を迎えてしまうことが月曜日病の一因と言われています。

 ある調査では、休日の「寝だめ(朝寝坊)」は平日の不眠を招き、結果的に抑うつ(うつ状態)を招く要因となることが明らかになっています。つまり休日の「寝だめ」は逆効果で、身体的にも精神的にも悪循環に陥る可能性が高いのだそうです。

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江戸の飛脚事情(2)

 江戸時代の住居表示は、「何々町」までで、何番何号と言う「番地」はありませんでした。では、飛脚(町飛脚を除く)が運んだ手紙や荷物は、どうやって受取人の手に渡ったのでしょうか?

壱 各町内の番屋に届け、番太郎が受取人に渡した
弐 受取人が自ら飛脚問屋へ取りに行った
参 番地が無くても、受取人名を探して訪ね歩いた

 ヒント、現代では不便と感じるかもしれませんが、飛脚などを使うのは、商人などのごく一部の人たちで、庶民はあまり飛脚など利用しませんでしたから、これで足りていたようです。

 正解は、弐 受取人が自ら飛脚問屋へ取りに行った、でした。江戸時代の飛脚は、現代で言う「局留め」の形を取っており、手紙や荷物が届く予定の人が、自ら飛脚問屋さんまで取りに行く方式でした。

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江戸の飛脚事情(1)

 飛脚は江戸と京大坂を往復して、手紙や荷物を届ける仕事で、毎月三回、決められた日に大坂を出発して、京都・駿府(現・静岡)・江戸へ向かう並便り(普通便)は、三度飛脚と呼ばれました。この時、飛脚の方がかぶっていた、顔面をおおうように深く造った菅笠を、三度飛脚がかぶる笠と言う事で「三度笠」と呼びましたが、やがて、股旅者(またたびもの=博徒、遊び人)がかぶる笠となり、「三度笠」とは、股旅者の別称として、○○三度笠などと言う映画や物語の題名として使われるようになります。

 三度飛脚は、江戸大坂を往復するのに三十日かかるとされましたが、宿場の暇なときに人を雇って届けるので、日数には遅延があります。他に十日限り(きり)と呼ばれる便もあり、これは片道十日で届けます。ただし、受け渡しの日があるので、実際は十二日かかりました。費用は当然、普通便より高価になります。

 もっと早いものは、六日限り又は早便りと呼ばれる便があり、出発日の時間によっては、七日目に到着します。しかし、十日限りも六日限りも、二、三日の遅延は当たり前でしたので、天保年間(1830~44)には、本当に六日で届ける正六日限りと言う便も登場します。これは受け渡しの時間を含めて、七十二時(とき)=約144時間=六日で到着します。当然、料金は、並便り<十日限り<六日限り<正六日限り、となります。

 並便りの運搬は昼間だけで、夜は宿場に泊まります。十日限り以上は、昼夜を隔てず運搬します。特にいそぐ場合は、臨時便とも言える四日限り仕立て飛脚と呼ばれる飛脚を特別に仕立て、軽い手紙でも、料金は四両ほど(現代価格換算約60万円)かかったと言います。各宿場に専用の人が雇われており、宿場宿場をリレー形式で運搬し、四十八時(とき)=約96時間=四日で到着します。また、この四日限りの便が出る時に、便乗して運んでもらう差し込みと言われる便もあり、料金は、二~三分(約8~12万円)かかりました。

 また、江戸には、江戸の町中だけを走る町飛脚と呼ばれる便もあり、日本橋から芝大門、日本橋から品川までが二十四文(約900円)、山谷から千住、麹町から新宿までが三十二文(約1200円)、本郷から板橋までが五十文(約1875円)で、返信をもらってくると割り増しになります。これとは別に、武家屋敷への配達は無条件に割り増しで、近隣五十文、遠方百文(約3750円)でした。

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レンコン

 蓮の根と書いて「蓮根」、「先が見える、見通しがきく縁起のいい食材」として重宝され、ひな祭りの時期にはちらし寿司の材料として、
またおせち料理の材料として需要が増えるなど、今でも祝い事が近くなると消費が伸びます。

 今では年中出回っていますが、このレンコンには、ビタミンCが豊富で、みかんの1.5倍、大根の3.7倍に相当する量が含まれているそうです。

 ご存知の通り、レンコンは蓮(ハス)の開花後にできる地下茎で、穴があいているのは水中で生育する特性から空気を運ぶ通気組織が発達したためです。

 最近は気軽にレンコンの栄養素を吸収できるように、粉末加工した品も出回っています。湯で溶かして飲めば、風邪やのどの痛みの緩和に効果があるといいます。主産地は茨城県で、全国の3割以上を占めます。人気がありますのは徳島県産で、一本一本手掘りで収穫するため品質もよく、産地に近い関西圏では卸値が他産地の2倍になることもあるそうです。

 尚、選ぶ際は、形に丸みがあって、ずん胴形のもので、表皮につやがあり、淡褐色のものがよいそうです。

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シジミ

 「生きた肝臓薬」、或いは「肝臓の守護神」とも言われ、寒さが厳しくなる頃に身が肥えて最も美味しくなる『シジミ』。肝機能を高めるタウリンやグリコーゲンを多く含み、たんぱく質特有のうまみがあります。

 日本でとれるシジミには、「マジジミ」や琵琶湖産の「セタシジミ」など淡水産もありますが、食卓にのぼる大半は海水と淡水が混じり合う汽水域に生息する「ヤマトシジミ」です。島根県・青森県・茨城県が主な産地ですが、全国の漁獲量は水質汚染などでここ50年で4分の1に減っています。

 砂抜きをする場合は、真水につけるとうまみ成分のアミノ酸を放出するため、塩水の方が美味しさを保てます。スーパーなどで選ぶ際は、触ると素早く殻を閉じるものが新鮮さの目安となります。

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食生活(2)

●極端な空腹で夕食を食べない 

 多くの人にとって夕食は1日のうちで最も楽しみな食事ですが、夕食後は余り活動することがないので過食は肥満に直結します。しかし、ただ単に食事の量を抑えようとしても続きません。他の食事で調整したり、食べ方を工夫したりして、無理なく自然に夕食が減らせるように工夫することが大切です。

 野菜は栄養価の高い緑黄色野菜を中心に、両手1杯分は摂るよう勧められています。野菜は低カロリーの上にカサがありますので、食事の量を増やし過食防止に最適です。野菜は夕食だけでなく、間食や夜食にも、うまく摂れば食生活改善に役立ちます。

●酒の席では、つまみの食べ方を工夫する
 酒の席では、つまみの食べ方を工夫することが大切です。お腹がすいているとつい飲みすぎますので、お酒を注文するときに、一緒にサラダや枝豆、冷ややっこなど、すぐに出てくるつまみも頼むようにしましょう。飲みながら手近にあるものを惰性で食べやすい人は、サラダなど低カロリーのつまみを近くに置いておくのもよいかも知れません。飲んだ後、家でのお茶漬け1杯の習慣はやめたいものです。

●実践しやすい食生活の改善策
 実践しやすい食事の改善策は人ごとに違いますので、自分が無理なくできることから、1つずつ習慣化していくことが大切です。しかし、ときにハメをはずすのもやむを得ませんので、そのようなときには1週間での帳尻を合わせる工夫が必要となります。週末に思いっきり食事を楽しみたいのなら、平日はその分、食事の量を減らさなければなりません。要はメリハリをつければ、食を楽しみながらでも食生活は改善できると思われます。

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食生活(1)

 食事にはそれなりに気をつけているという人でも、健康保持のために適切な食生活を行っているとは限りません。適切な食生活のポイントは、1日に何をどのくらい食べるか、食べる時間、食べ方など、自分の食事の実態を正しく把握することから始めることだといわれます。

 1日3食、バランスがとれた腹8分目食事を勧められても実行は難しいと思われます。しかし、毎日のちょっとした食事の習慣を変えることが食生活の改善につながりますので、男性であれば奥さんの協力のもとで実行しては如何でしょうか。

●朝食は糖質と野菜を優先する
 朝食は糖質と野菜を優先して摂るのがよいといわれていますが、難しければ具がたくさん入ったスープやみそ汁だけは摂るようにしましょう。通勤途中に飲み物だけで済ませる場合は、缶コーヒーではなく、野菜ジュースや牛乳、豆乳などを選ぶようにしましょう。
 
 朝は食欲がわかないという人の多くは、前日の夕食の食べ過ぎが影響していることが多く、夕食を軽くしていけば自然と翌朝の朝食が楽しみになるといわれます。

●昼食をしっかり食べる
 昼食は軽く食べる人が多いようですが、昼食をしっかり食べておくと、夕食の過食を防ぐことができます。また、夕食が遅くなるときは、空腹を満たすために間食で小腹を満たすのがいいといわれます。

 昼食のメニューには和定食がよく、弁当なら揚げ物が少なく、野菜もとれる「幕の内弁当」的なものがいいといわれます。おかずの種類が多いメニューなら、栄養バランスが良いだけでなく、早食いになりにくいので満腹感も得られやすいので、同じ量を食べるなら品数の多いものを選ぶべきです。昼食に限らず、丼やめ類などの1品物のときは、大盛りにしないで、野菜の小鉢などを追加することが大切です。

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雛祭り

 京都御所はむかし「内裏(だいり)」とも呼ばれており、「内裏様」というのは宮中の貴人を指しています。「右近の橘・左近の桜」が雛壇に飾られるのも御所の正殿である紫宸殿(ししいでん)を模している
からです。

 紫宸殿にあったのは当初は梅でしたが、乾枯したのをきっかけに桜に植え替えられました。神話の頃、コノハナサクヤヒメが富士の頂から種を蒔いて咲いたと言われるのが桜で、古くから日本人に親しまれてきました。橘は、常緑の葉が永遠を象徴する縁起の良い木です。

 また、雛壇には桃の花も飾られます。上巳(旧暦三月最初の巳の日)のころに咲く桃は安産や強い生命力の象徴とされ、中国ではその実を不老長寿の仙薬とする伝説もあり、さらに魔を祓う力もあるとされていました。ちなみに昔々の桃太郎の話は老夫婦が桃を食べて若返り、子供を授かるというお話でした。

 遊び道具が少なかった昔の女の子にとって、キレイに着飾ったお雛様は憧れであり自分の将来の姿、年に一度のひな祭りが大きな楽しみで待ち遠しかったはずです。

 最近はあっても飾らない人が多いようですが、一方で親王飾りといって出すのも仕舞うのも比較的容易で場所も取らない親王様二人だけの平飾りがよく売れています。季節感を取り入れたインテリアとして自分のために購入する女性や、物資の乏しかった終戦後に子供時代を過ごした年配の女性が買い求める例も多く、今年のひな人形の総売上額は昨年より5億円多い570億円が見込まれているそうです。

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リンゴ

 ミカンと並ぶ冬の果物といえばリンゴです。

   『1日1個のリンゴで医者いらず』

と言われますように、食物繊維やカリウムが豊富で、生活習慣病予防や胃腸の働きを促進する効果があります。

 また、リンゴを丸かじりすると、噛むことで歯肉がじょうぶになり、唾液の分泌もよくなって虫歯や歯肉炎などの予防効果があり、さらに大腸がん予防や便秘の解消・・・等々、幅広い効用があり、貴重な果物と言えます。

 果汁が多い「ふじ」、酸味が少ない「つがる」、甘酸っぱい「ジョナゴールド」が代表品種ですが、青森、長野の両県で国内生産量の7割以上を占めています。

 選ぶ際は、「皮の色が濃く、ツルの周辺のくぼみが深いもの」が果肉が詰まっていて美味しいそうです。

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小松菜

 今頃から甘味が増して最も美味しくなるのが「小松菜)」、一見、ホウレン草に似ていますが、カルシウムはホウレン草の5倍、カロチンやビタミンC、鉄分等も豊富で非常に栄養価が高いです。

 都市近郊での栽培が盛んで、東京、神奈川、埼玉など関東地方での生産量が約8割を占めており、消費量も関東が最も多いです。

 栽培されたのは江戸時代からと言われていますが、徳川第8代将軍の吉宗が、小松川(東京)の近くでこの野菜を使った汁を食べたことが名前の由来とされています(5代将軍綱吉との説もあります)。

 その「小松菜」に似た野菜で、愛知県或いは東海地方には「もち菜」というのがありました。その「もち菜」だけを入れた極めてシンプルなお雑煮、食べる前に花カツオを上からたっぷりとかける訳ですが、これがまた美味しいです。この「もち菜」、関東地方では手に入らないのが残念です。

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椿

 魚偏に秋と書いて鰍(カジカ)、冬は鮗(コノシロ※幼魚名コハダ
)、春は鰆(サワラ)、残念ながら魚偏に夏という字はありませんが、しいてあげればハモ(鱧)やアワビ(鰒・鮑)あたりかと思われます。

 一方、木偏には春夏秋冬がそろいます。榎(エノキ)、楸(キササギ)、柊(ヒイラギ)、そして椿(ツバキ、英名カメリア)です。

 落花の際、花全体がぽとりと落ちる様子が忌まれたりしますが、冬の間も艶のある葉を持ち、寒風の中で花を咲かせる姿に霊力を感じるとして昔から親しまれてきた木です。

 京都市北区の地蔵院(通称椿寺)には、加藤清正が朝鮮から持ち帰り、椿好きの秀吉に献上したとされる「五色八重散椿(二世)」が残り、京都には他にも利休や織田有楽斉など所縁の名椿の古木が数多く遺ります。
 
 すでに全国各地で椿まつりが始まっており、白やピンクの花が人々の目を楽しませています。

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映画興行収入

 08年の映画の総興行収入は1948億円で前年比1.8%減。このうち邦画が59.5%を占め、2年ぶりに洋画を上回っています。邦画は宮崎駿監督のアニメ「崖の上のポニョ」をはじめ、ヒット作が相次ぎ、2000年以降では最高の興収を記録。一方、洋画は2000年以降では最低となっています。

 2008年の興行収入ベスト5は以下の通りとなっています。


 1.崖の上のポニョ                  155億円

 2.花より男子ファイナル                77億円

 3.インディ・ジョーンズ クリスタル・スカルの王国   57億円

 4.レッドクリフ Part1              50億円

 5.容疑者Xの献身                   49億円

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