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文学の中の金銭感覚

一攫千金、これ当代の呪文なり。積むをおもはず、累(かさ)ねるをおもはず、貯ふをおもはず、単に切に拾はんことをおもへり。

            斎藤緑雨著「両口一舌」


不景気だ、不景気だとぐちを言っている人は、雨が降るといって傘も持たずに空を見つめているのと同じである。雨が降れば、げたが売れる、傘が売れることに気づけば、不景気の方が働きやすい。昔から「タケノコは雨上がり、成金は世変わり」という。その穴を探していくのが頭の働きだ。

           谷孫六著「孫六銭話」


 昔の歌に、金という字を解剖すれば、人ニハ|(しんぼう)が第一じゃ、というのがある。まさにその通りで、毎日労力を費やして汗を金にかえ、その金を貯蓄するのは、どうしても永い間必要である。※「金」という字を分解すると「 人ニハ|一(人には辛抱が第一)」となる。

          武者小路実篤著「牧野元次郎」


 ちょっとばかり株をいじくり回すと、妙に人間がひねてくる。裏を考えたり、逆を使ったりしたくなる。これは半玄人になって頭が荒らされた証拠だ。真の練達の士は常にズブの素人と一致したものを持っている。
                             
         益田金六著「金の卵をさがして三十年」

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