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江戸の四季の食べ物(1)

 一月一日は、家の主人が若水を汲み、家族全員でお屠蘇を祝います。屠蘇の「屠」の字は「屠殺」とあるとおり、「ほふる=死」。屠蘇の「蘇」は「蘇る(よみがえる)」で、屠蘇は死者も蘇ると言う意味があります。江戸の川柳に「屠蘇をくださいと丈夫な男来る」というのがあります。江戸では、お医者様が患者の家に、お歳暮として、お屠蘇を配る風習がありました。丈夫な男は、医者のお世話にならないので、お屠蘇をもらえず、自前で買いに来たのですね。
そして、お屠蘇の後は、お雑煮を食べます。江戸のお雑煮は、焼いた切り餅に、鰹節でだしをとったしょう油のすまし汁。具は小松菜に、大根、里芋程度です。七日は七草粥を食べます。
二月の最初の午の日を初午と言い、赤飯とからし菜の味噌和えを食べます。また、子供が、寺子屋へ通い始めるのも、初午の日。親は子供のために、コノシロを二匹、お稲荷様に備えます。そして、下旬になると雛市が立ち、白酒が売られます。
三月、陽気が良くなってくると、女たちは、野山へ行き、ヨモギ、セリ、ツクシ、ノビル、ヨメナなどの若菜摘みをします。旧暦三月三日頃は、一年でもっとも潮の干満が激しい大潮、この前後何日かは、品川、高輪、須崎などの海岸に人が集まり、潮干狩りを楽しみます。獲物はアサリやハマグリ。

 四月はもちろん、初鰹。「目も耳もただだが口は高くつき」。山口素堂の名句「目には青葉山ホトトギス初鰹」にひねりを利かせた江戸川柳です。五月は端午の節句で、ちまきと柏餅を食べ、菖蒲酒を呑みます。
五月二十八日は両国の川開き。スイカが出回りはじめます。六月は冷水売りが出没し、汲みたての冷水に砂糖と白玉を入れて一杯四文。砂糖を増量すると九から十三文です。また、スイカやまくわ瓜がピークを迎え、土用の丑の日には、鰻を食べます。

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