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江戸の鬼子母神事情

 鬼子母神はインド仏教に伝わる夜叉女神で、古代、中インドにあったマガダ国の首都で頻婆娑羅王(びんばしゃらおう)・阿闍世王(あじゃせおう)の居城である王舎城(おうしゃじょう)の夜叉(やしゃ=神霊。人を害する鬼神でもあり、財宝神としても信仰される)神の娘です。

 千人の子を生み、我が子を養うため、人間の子を奪って食すので、仏様は彼女の最愛の末子、嬪伽羅(べんがーら)を隠します。最愛の末子がいなくなり、半狂乱になって我が子を探す鬼子母神に、仏様は「千人のうちの一子を失うもかくの如し。いわんや人の一子を食らうとき、その父母の嘆きやいかん。」と戒め、悟った鬼子母神は、それ以後、仏法の護法神となり、求児・安産・育児などの祈願を叶えるという神様となります。像に刻まれるその姿は、一人の子供を懐に入れ、吉祥果(ざくろ)を持つ天女形と、忿怒相の鬼形とがあります。

 江戸人たちがびっくりした時に「おそれ入谷の鬼子母神」と洒落たとおり、入谷の鬼子母神が有名ですが、江戸三大鬼子母神は、入谷の鬼子母神と雑司ヶ谷の鬼子母神と千葉県市川市中山の正中山法華経寺です。入谷の鬼子母神は今では、夏の朝顔市が有名ですよね。江戸では、小児の息災や福徳を求めて、鬼子母神を本尊とするお寺に詣ったり、上層貴族の間では、安産を願って邸内に鬼子母神を祀りました。また、鬼子母神と名前の中に「鬼」と言う字が入っていますが、仏様の教えにより角は取れたとの解釈から、鬼の一画目を書かない事が多いようです。

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