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定年後の生活費

 高齢者雇用安定法では次のように決められています。

1、定年年齢の65歳までの引き上げ
2、定年制の廃止
3、継続雇用制度の導入

 以上、3つのうちのいずれかを実施しなければならない。

 これは、公的年金の支給年齢が徐々に引き上げられ、やがて65歳からになることに連動したものです。

 定年が60歳のままで、公的年金の受給開始年齢が65歳だと、60歳代前半は無職・無年金になります。

 この5年間に収入がまったくないとすると、1年あたり300万円で暮らしたとしても、5年で1,500万円の貯蓄を取り崩してしまいます。

 1年300万円というと、1か月25万円。
 いかがですか?この金額。食費、光熱費、住宅関連費用、保険、車、税金、場合によっては、子どもの教育費、住宅ローンの返済など、もろもろを含めた金額として。

 1年を400万円で暮らせば、5年間で取り崩す貯蓄は2,000万円になります。

 このように、退職金は、その後に無職・無年金の無収入状態が続くと、意外にすぐに、底をついてしまうのです。

 60歳代前半の無職・無年金のうち、無年金に関しては社会保障財源など、財政的に厳しいのでしかたがない。だから、無職であるのをやめてもらうために、できたのが、冒頭の高齢者雇用安定法です。

 3つの選択肢のうち、多くの企業が選んでいるのは、「3」。

「1」の65歳までの定年の引き上げをすると、収入の多い人を65歳まで抱えることが会社の義務になるので、企業は大変です。

「2」にしたって同じです。定年制がないということは、いつまでも働けるということ。会社の側から「クビ!」というわけにはなかなかいかないのです。

 結果、企業にとってリスクが低い「3」の選択肢、継続雇用制度の導入が選ばれているのです。

 厚生省によれば、8割以上の企業がこれを選んで導入しているといいます。

 継続雇用制度は、なにがなんでも守らなければならない企業の義務ではなく、労使で合意した基準を満たせばよいことになっています。

 つまり、企業側も残ってほしい人を選ぶことができるのです。

 そんなことから、定年に達した人が実際に継続雇用された割合は、約7割。(2009年6月時点、従業員51人以上の企業)。


 残りの3割をどうするか?が問題です。

 もちろんお金がたくさんある人は大丈夫。また、現在ではまだ公的年金開始年齢が65歳になっていない。

 問題は、これからなのです。

 国は年金の支給開始を元に戻して年金財政を圧迫させるわけにはいかない。

 企業は、高齢者をたくさん抱えて、人件費が増えるのは抑えたい。
 高齢者よりも若い社員を採りたいが、高齢者の雇用を義務付けられると、若い人の採用が抑えられる。そうなると、高齢者の無職がなくなる代わりに、若年層の無職をたくさん作り出すことになります。

 65歳まで安心して職場で働くことができて、なおかつ、若い人たちの雇用も確保されるような世の中になるにはどうしたらいいか?

 答えは1つしかありません。

 企業が儲かって国の経済が成長すること。
 そして企業が老若男女をどんどん採用するようになること。

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