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2012年12月

年越し蕎麦

 年末の大掃除やお正月用の買い出しなどの慌ただしさも終わり、この大晦日の年越し蕎麦で諸事合わせてようやくお正月を迎える準備が整うような気がします。

 大晦日に食べる蕎麦については、晦日蕎麦、年越し蕎麦、つごもり蕎麦など言い方は様々ですが、由来にもいくつかあるようです。一つは、その昔、あるお寺が、貧しくて年の越せない人々に蕎麦がき(蕎麦粉を熱湯でこねたもの)をふるまったところ、翌年から皆に運が向いてきたことから、「運そば」として広まったというもの。または、もともと商家では、つごもり、つまり月末に蕎麦を食べる習慣があり、それが元になったとする説等々。

 金細工の職人が金粉を集めるのに、練った蕎麦粉を使っていたことから、蕎麦は金を集める縁起物として食され、またはその形状から細く長く達者に暮らせるように願ったとの話や、蕎麦は切れやすいことから、その年の苦労を切り捨て翌年に持ち越さないよう願ったという話もあります。

 縁起の良さもさることながら、この時期は、疲れ気味の胃腸を整え新陳代謝を高める効用も見逃せません。

 痩せ地でも実を結ぶ蕎麦は、雨や風にも強い植物です。風に寝かされても、雨に打たれても翌日には起き直ります。このことから捲土重来(けんどちょうらい)を期す食べ物とも言われています。

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十二支

 中華料理屋に入りますと「福」の字を逆さまに掛けてあるのをよく見かけます。

 幸福を意味する「福」を逆さまにしたら幸福が遠のきそうですが、もともとは「福運」という意味を持つ「福」の字を倒して(逆さにして)「倒福」、この発音は「到福(福が到る)」と同じ発音であることから、逆さまの「福」に「幸せに暮らせますように」「素晴らしい未来が到来しまうように」との願いが込められているそうです。

 ところで、子丑寅卯辰巳午・・・と続く十二支は、古代中国において天空を十二の方角に分け、それぞれに記号として動物の名前をあてたことが起源とされていますが、有名なのは下記の民話です。

 ある年の暮れ、神様は動物たちに言いました。

「元旦に新年のあいさつに来なさい。早いものから順に十二番まで一年間ずつその年の大将にしてあげよう。」

 足の遅い牛は大晦日のまだ暗いうちから出発。それを見ていたネズミは牛の背中に飛び乗ります。そうとは知らない牛はゆっくりながらも御殿を目指し歩きました。

 牛は神様の御殿の前に最も早く到着しましたが、門が開くと同時に牛の背中に乗っていたネズミがぴょんと飛び降りて門をくぐり、一番乗りで神様に挨拶をしました。だから、ネズミ(子)が十二支の最初になったそうです。

 ちなみに、鶏が犬と猿の間にいるのは、仲の悪い両者の仲裁をしていたから。また、猫が入らなかったのは、ネズミが猫に「挨拶は二日の朝」と嘘を伝えたからで、一日遅れで着いた猫は、神様に「寝ぼけていないで、顔を洗ってきなさい」と言われ、それ以来、猫はしきりに顔を洗うようになり、騙したネズミを追いかけるようになったそうです。

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創作四字熟語

 住友生命保険が先日、毎年恒例となっている「創作四字熟語」の優秀・入選作を発表しましたのでそのいくつかをご紹介したいと思います。


   「党奔政争」とうほんせいそう(東奔西走)

         *まとまりのない政界。


   「晋帰一転」しんきいってん(心機一転)

         *安倍晋三氏が自民党総裁に復帰。


   「運産霧消」うんさんむしょう(雲散霧消)

         *AIJ年金消失事件。


   「航平夢至」こうへいむし(公平無私)

         *内村航平選手が、個人総合で夢の五輪金メダルを獲得。


   「袋麺繁売」たいめんはんばい(対面販売)

         *生麺の食感に近いインスタントラーメンが大ヒット。


   「美画悲惨」びがひさん(自画自賛)

         *スペインで、自称画家がキリストのフレスコ画を修復。
          残念な姿に。


 今年起こった出来事や世相をわずか4文字で表現しているのですが、いずれも秀作揃いで感心させられます。

http://cam.sumitomolife.co.jp/jukugo/2012/yusyu.html

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江戸の占い事情

 江戸庶民の生活を描いた式亭三馬の滑稽本「浮世床」には、長屋の住人として、山伏、小松菜売り、町使い、儒者、三味線師匠と供に「占師」が登場します。長屋住まいの占師が日常的に存在していたのです。

 江戸には、人相、手相、家相、剣相、方位など、様々な種類の占師がおり、「占師」「八卦見(はっけみ)」「売卜者(ばいぼくしゃ)」などと呼ばれていました。文化十一年(1814)、医師の小川顕道(けんどう)が記した随筆「塵塚談」には、「占卜者、人相・家相・剣相・墨色見に猶種多し、諸所に居住し渡世とするもの数百人あるべし、中にも高名なるものは立派にくらすなり、又辻の往来へ出て活計とするもの一町毎に一人宛は極めて居れり、千を以てかぞふべし」と書かれています。現代語訳すると、住居を持って占いを職業とする者は数百人おり、中には占いで名を挙げ、豪勢な暮らしをする者もいます。また、街頭で占いをして生計を立てる者も一町(約三千坪)に一人はいて、全部で千人を超えるほどいます。と言う事です。

 しかし、小川顕道は、「此卜者とも我身の未然をしることあたわず、いかでか人の事をさとすべけんや、これらを以て思ふに江戸は皆愚盲(ぐもう)の人のみ多くして己が情欲を遂ん事をおもひ惑乱(わくらん)して吉凶を卜者にあつからしめて心を動かすとの便りとする事也」、つまり、占師であっても自分の将来を知る事はできないのに、どうして他人のことを諭すことができるのだろうか。江戸には「愚盲」な人が多く、自分の願望を達成しようと思い、悩んで、吉凶の判断を占師に任せて決断の材料とする。このようなことは江戸に特異であり、「他国にはかかる事を聞かず」と、ばっさり斬り捨てています。

 江戸の占師は、芝口新橋・赤坂・芝・愛宕下(以上、現・東京都港区)、浅草・上野(同・台東区)、本郷(同・文京区)、四谷(同・新宿区)、麹町(同・千代田区)など、人が多く集まる場所に現れました。上級の占師は白い布で囲った小屋の中で占い、中級は台をかまえて座って占い、下級は笠をかぶって顔を隠して占いました。

 喜多村信節(きたむらのぶよ)著、文政十三年(1830)刊行の「嬉遊笑覧(きゆうしょうらん)」と言う本によると、江戸には、辻占い・足占い・橋占い・口占い・響卜・街卜・石卜・畳ざん・灰卜・投ざん・歌占い・巻卜などと言った占いがあったとされます。この内、辻占い・橋占い・口占い・響卜・街卜は、同一の占いで、通りすがりの人が話す言葉に耳を澄ませ、その内容を元に吉凶を占うものです。中でも、辻占いは、夕方につげの櫛を持って辻に立ち「辻やつぢ四辻がうらの市四辻うら正しかれ辻うらの神」と唱えて、最初に通りかかった人の言葉で占うと言うもので、古くは「万葉集」にも登場する古くからある占いです。また、その日の運勢や、ラッキーを呼び込む呪文を書いた紙を売り歩く「辻占売」「辻占屋」もいました。

 江戸でなぜこれだけ占いが流行った原因としては、江戸の身分制度が考えられます。江戸以前の厳格な身分制度社会では、人々の運命は生まれたときから、ほぼ決まっていました。しかし、江戸時代になると、人々は己の才覚で、家業を拡大することも、逆に失敗して落ちぶれる事もあります。「今回の家業拡大計画は、吉か凶か。」これが事前に分かれば、こんなありがたい事はありません。必然的に占師を頼る環境が出来上がったのです。江戸の商人達の間では、取引先や妻妾との関係、日々の商運を記載した「日用商八卦(にちようあきないはっけ)」が広く読まれていたのも、そんな江戸ならではの風景だったのです。

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風 邪

 朝晩の冷え込みで体調を崩したり、カゼをひく人が増えています。

 カゼは「風邪(ふうじゃ)」と書きますが、東洋医学ではこの邪が身体に進入することでカゼを引くと考えられており、その出入り口となる経穴(一般に「ツボ」)を「風門」と言います。ゾクっときたら風門を温めたり揉み解すことが予防に効果があることはよく知られています。

 また、インフルエンザやカゼなどのウィルスは乾燥した環境を好み、多湿な環境は苦手であるため、加湿器などで室内の湿度を50%以上にあげれば一定の予防効果が期待できます。

 カゼ対策(民間療法)はたくさんありますが、身体を温める効果のあるネギや生姜がよく用いられます。また、1センチ角に切った大根に蜂蜜を加え一晩くらい寝かせ、出てきた上澄みをそのまま、またはお湯で溶かして飲む「蜂蜜大根(大根あめ)」も知られており、ハチミツの抗酸化作用、殺菌作用、整腸作用、大根の消炎作用、血行促進作用などがじんわりと効いてくるそうです。

 せき止めとしては「カリン」や「キンカン」の他、「そばハチミツ」の咳止め効果も米ペンシルベニア州立大の研究チームによって実証されています。

 ちなみに、ひきはじめのカゼに効果があるとされる漢方薬には下記のようなものがあります。

 葛根湯(かっこんとう)      発熱や寒け、頭痛・手や肩の痛み等
 小青竜湯(しょうせいりゅうとう) 鼻水・鼻炎・たんを伴った咳等
 麻黄湯(まおうとう)       寒気け発熱、ふしぶしの痛み等
 駆風解毒湯(くふうげどくとう)  のどの痛みやはれ等


 もちろん漢方も服用に際しては医師や薬剤師との相談が必要です。また、インフルエンザとカゼは別の疾病であり、素人判断をせずに早めに医師に診てもらうのが基本です。

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注連縄

 年の瀬が迫り、お正月準備を含めて何かとお忙しいことと存じます。日本人にとりましてお正月は特別なものです。その証拠に、この時期にしか聞かない言葉が数多くあります。そのお正月にまつわる様々な言葉と、それが表すしきたりに込められた「心」を理解できれば、新年の行事がより清々しく感じられるます。

 「注連縄」と書いて「しめなわ」と読みますが、これもお正月に年神様を迎える準備の一つです。神聖な場所と下界を分ける役割を持つ縄で、自分の家が年神様を迎えるにふさわしい、清められた所であることを示すものです。

 かつては年末に家庭で新しく注連縄を作り、家長が神棚のある座敷や井戸、蔵など家の中でも特に大切な場所に張り巡らせる習慣がありました。現在は簡略化され、注連縄と同じ効果があるという輪飾りや、注連飾り(しめかざり)を玄関などに飾るようになりました。

 注連飾りは、小さな注連縄に長寿を願う植物の裏白(うらじろ:正月のお飾りに使われるシダで、表面は緑色ですが、裏面は白。裏を返しても色が白いことから、心に裏が無い、清廉潔白を願い、また白髪になるまでの長寿を願います)や、後の世代まで「福を譲る」という意味のゆずり葉、家が「代々栄える」よう願いを込めたダイダイなどをあしらったものがよく使われています。

 12月中旬から28日までに飾り終えるのが習わしですが、28日に間に合わなかった場合は、29日を避けて30日に飾るのも大丈夫だそうです。

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カシミヤ

 しなやかで軽く暖かく、上品な光沢を持つ『カシミヤ』。貴族たちの間で大流行し、『繊維の宝石』とも呼ばれ、今では世界中で広く愛されています。かつては数万円もした高級品カシミヤ100%のセーターですが、最近は1万円以下で続々登場しています。

 ご存知の方も多いと思いますが、カシミヤは中国の内モンゴル自治区からイラン、アフガニスタンにかけて放牧されているカシミヤ山羊(やぎ)に冬に生える産毛(うぶげ)で、春に櫛(くし)ですいて採集し、一頭から採れるのはわずか150グラム程度。セーター1枚編むのに約4頭分、コートになると約30頭分もの原毛が必要になるそうです。

 これまではヤクの毛を混ぜるなどの不正が見られましたが、最近は「カシミヤ100%」の虚偽表示はほとんどなくなったようです。ただ、最高品質とされる「内モンゴル産」(チャイニーズ・カシミヤ)には明確な基準がなく、また技術的に原料産地を特定するのは不可能だそうで、他産地の原料をブレンドしているケースが少なくないようです。

 購入時は、手で触ってチクチクする感じがないか確認し、同じデザインなら締りがあって重いほうを選ぶのが良いそうです。 

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ブ リ

 「師走の魚」と書いて『鰤(ブリ)』。「寒ブリ」とも呼ばれ、寒くなるにつれて脂が乗って美味しくなります。刺し身・照り焼きなどが代表的な食べ方ですが、大根と合わせての煮物は家庭の味として広く親しまれています。

 日本では昔、武士や学者などは成人して元服(げんぷく)すると、幼名とは違った名を名乗りましたが、魚も成長すると風味が変わるので、呼び名が変わる魚があります。これが『出世魚』で、子供の成長や知人の栄進を祝福する時、この出世魚を贈呈することがあります。

 その代表が「ブリ」で、地域によって呼び名が変わりますが、関東では大きくなるにつれて「ワカシ」→「イナダ」→「ワラサ」と名が変わり、「ブリ」になると体長が1メートルにも達します。東京周辺では、養殖物を無条件に関西の若魚の呼び名である「ハマチ」と呼ぶことも多くあります。

 ちなみに、関西では「モジャコ」→「ワカナ」→「ツバス」→「ハマチ」→「メジロ」→「ブリ」と呼ぶところが多いようです。

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2012年の年間ベストセラー

 出版流通大手のトーハンは先日、2012年の年間ベストセラー(集計期間11年12月~12年11月)を発表しましたので、その上位をご紹介したいと思います。

         書名                著者
         ̄ ̄ ̄                ̄ ̄ ̄
 年間総合1位 「聞く力」             阿川佐和子

     2位 「置かれた場所で咲きなさい」    渡辺和子

     3位 「新・人間革命(24)」      池田大作

     4位 「続・体脂肪計タニタの社員食堂」  タニタ

     5位 「舟を編む」            三浦しおん


 尚、文庫本では「ビブリア古書堂の事件帳」シリーズ(三上 延 著)、単行本・ビジネスでは「人生がときめく片づけの魔法」(近藤麻理恵著)がそれぞれの分野で1位を獲得しています。

 ちなみに、セブン&アイ・ホールディングスの代表取締役会長・最高経営責任者(CEO)の鈴木敏文氏はトーハン出身であることから、セブン&アイグループで扱われる雑誌・書籍は基本、トーハンを経由します。

 出版流通業界ではトーハン(2012年3月期売上高5039億円)と日本出版販売(日販、同5895億円)が2大企業で、日販の年間総合ランキングもトーハンと同じ順位ですが、日販におけるビジネス部門のベストセラーは「心を上手に透視する方法」(トルステン・ハーフェナー著、福原美穂子訳)となっています。

http://www.tohan.jp/cat2/year/2012_1/

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ヒートショック

 暗くなるのが早く、寒さが増すこの時期は、あたたかなお湯につかって一日の疲れを癒すのが楽しみの一つです。

 熱めのお風呂が好きな方もいらっしゃるかとは思いますが、心身ともに癒すには40度くらいの熱くない程度のお湯に10分以上つかることが効果的です。そうすることで副交感神経が刺激され、リラックス効果が高まるとともに眠りにもつきやすい状態となります。

 ただ、気をつけなければいけないのは、暖房の効いた部屋とそうでない浴室や脱衣所との温度差です。

 脱衣所や浴室、トイレなどで倒れ死亡にいたるケースは年間1万件以上あると言われ、その原因は急激な温度変化にあります。急激な温度変化による血圧の急上昇や急降下、いわゆる「ヒートショック」は血管がもろくなっている高齢者ほど脳出血につながりやすくなります。

 対策としましては脱衣所や浴室の温度を上げ、住まい全体の温度差をなくするのが重要です。

 ところで、風邪をひいたら入浴を控えるというのが一般的かと思いますが、そのことの科学的・医学的根拠はないそうです。

 外湯、つまり銭湯が一般的だった頃、湯冷めして症状を悪化させることが多かったためにそのようなことが言われてきた経緯があり、海外では風邪を引いたら熱を下げるためにお風呂に入るといった日本とは全く逆の習慣もあります。

 現在は、風邪を引いた場合でも高熱がないなどの条件付きで入浴を認めている医師が多いようです。汗を流してすっきりした気分で寝つけるという効果も期待できますが、何より重要なことは、お風呂から出た後、ほてりを冷ました上で、湯冷めをさせないことです。

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ディザスター・フィルム

 災害や大惨事などの突然の異常事態に立ち向かう人々を描く映画のジャンルを「パニック映画」と言い、「ディザスター・フィルム」(災害映画)という表現も一般化しています。

 2009年に公開されたハリウッド映画「2012」もディザスター・フィルムで、2012年に一つの区切りを向かえる古代のマヤ歴をモチーフに世界の終末を題材にした映画で、世界的にヒットしました。

 古代マヤ暦は2012年12月21日~23日ごろに終わりを向かえ、新たな時代に切り替わる伝承がもとになっており、その日(明日)が近づくにつれ世界各地で様々な反応が見られました。

 マヤゆかりの地、メキシコやグアテマラではこれを絶好の機会と捉え、観光客誘致に力を入れた結果、12月に海外から訪れた観光客が大幅に増加したそうです。

 別の反応を見せたのが中国です。同国では終末論を唱える宗教組織が勢力を急拡大させたり、「地球に別の星が衝突する」「地球は闇に包まれる」といった話が広がり、大災害にも耐えるとする「ノアの方舟」(直径約5メートルのカーボン繊維製の球体で価格は約6600万円)に注文が殺到したり、懐中電灯や非常食などが入った「終末日避難セット」が飛ぶように売れ、暗闇対策としてろうそくやマッチを買い占めるなどの騒ぎが起きているそうです。

 ちなみに、中国では3年ほど前にH1N1型インフルエンザの感染が拡大した際、治療薬タミフルの原料となる香辛料「ダイウイキョウ(八角)」は料理に使うだけでもインフルエンザ感染予防に役立つとの話が広がり、八角を買い求める人が急増し価格が急騰したということもありました。

 ちなみに八角を食べてもインフルエンザには全く効果がなく、タミフルの主成分は現在、合成により量産されています。

 昨年3月の東日本大震災で福島原発事故が発生した際には、中国全土で塩のパニック買いが発生しました。当時、ヨウ素が被ばくを防ぐとの風評が広がり、日本ではうがい薬の「イソジン」が一時品薄になりましたが、中国ではヨウ素欠乏症を防止するためとしてほとんどの食塩にヨウ素が添加されているため、塩を買い求める人が押し寄せ一時パニック的な様相を呈したということがありました。もちろん、イソジンやヨウ素添加物にそのような効果はありません。

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汚名挽回

 「雪」という字は、「雪ぐ」と書いて「そそぐ」あるいは「すすぐ」とも読み、「汚れを取り去りきれいにする」「清める」という意味を持ちます。この意味で使われるのが「雪辱」です。

 競技などで負けたことのある相手を破り名誉を取り戻すような時に「雪辱」が使われますが、同じような状況を説明しているようにも聞こえる「汚名を挽回する」という表現は明らかな間違いです。

 汚名(悪い評判)は「すすぐ」または「はらす」ものであり、「挽回」してしまいますと、「汚名そのものを取り戻す」という意味になってしまいます。

 日本語は難しいと言われますが、聞き馴染んだ言葉の中にも間違った使われ方をしているものが案外少なくないのかもしれません。

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年末年始の旅行動向

 今年の年末年始は、金曜日の1月4日も休みをとれば最大9連休になることから長めの旅行に出かける人が多くなりそうです。

 JTBがまとめた年末年始(23日から来年1月3日出発)の旅行動向調査によりますと、1泊以上の旅行に出る人の総数は前年実績比1.3%増の3003万人が見込まれ、6年ぶりに3千万人を超える見通しです。
 
 海外旅行者数は、日並びの良さに円高の追い風もあり、前年比0.3%増の65万7千人となり、過去最多だった1996~97年に次ぐ水準になると予想されています。

 地域別では、関係悪化により中国が25.3%減、韓国は9.6%減と大幅に減少する一方、タイは28.8%増、シンガポールが15.4%増、マレーシアが16.7%増となり、欧州や米国本土もそれぞれ13.7%増、12.5%増と大幅に増える見込みです。

 国内旅行も好調で、旅行者数は1.3%増の2937万人、例年は1泊2日が主流ですが、今回は3泊以上で長距離方面の旅行が増えると見られます。

 尚、交通費や宿泊費などの総支出は前年比1.9%増の1兆0406億円で6年ぶりに前年水準を上回る見通しです。

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マグニチュードと震度

 最近も震度4の地震があり、揺れが来る度にドキッとします。その地震が起きますとニュース速報等で『マグニチュード』とか『震度』といった言葉がよく出てきます。「一体、マグニチュードと震度はどう違うの?」と思ったことがある方も多いのではないでしょうか。

 結論から申し上げますと、地震が起きた場所(震源)のゆれかたの大きさが「マグニチュード」で、震源から離れた、それぞれの場所でのゆれかたの強さを、いくつかの階級に分けて表したのが「震度」です。

 例えば、電灯は60ワットでも100ワットでも、そばだと明るいですが、どっちも離れますとだんだん暗くなります。この明るさの度合いをルクス(照度)と言いますが、これと同じように地震も起きた場所(震源)はものすごく揺れますが、そこから遠くなりますと揺れ方はだんだんと小さくなっていきます。

 この震源から離れた場所での揺れた度合いが「震度」であり、それに対して地震自体の揺れ方の大きさが「マグニチュード」という訳です。

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迷いの元

 鎌倉時代初期の禅僧で、日本曹洞宗の開祖となった道元は次のような言葉を残しています。


  仏道をならふといふは、自己をならふなり

  自己をならふといふは、自己を忘るるなり

  自己を忘るるといふは、万法に証せらるるなり

  万法に証せらるるといふは、

      自己の心身および他己の心身をして脱落せしむなり



 道元は、真理を会得するには、自我や自意識を捨て去り、自他対立の考えから離れることが大事だと説きます。

 人は自己を通してモノを見、判断しています。世の中には様々な立場がありますが、時に一つの考えは自己を縛り、他人をも縛り、自己の都合の良いように物事を規定することにもなってしまいます。

 船底に自然に牡蠣殻がつくように(牡蠣殻がたくさんつけば船は本来の速力や機動力を失う)、生きている間にいつの間にか身にまとってきた「分別」や「こだわり」は実態のない妄想であり、迷いの元でもあり、考えを狭くし、全体を観れるはずの視野を阻害します。それらを捨てて、もっと広い視野で捉えなさいというのが上記の教えです。

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国語に関する世論調査

 文化庁が先月発表した「国語に関する世論調査」で、言葉の意味尋ねた項目があり、下記のように本来の意味ではない方を選ぶケースが多く見られます。(いずれもアが本来の意味)

                        ※回答の割合
・うがった見方をする 

ア)物事の本質を捉えた見方をする  26.4%
イ)疑って掛かるような見方をする  48.2%

・失笑する     

ア)こらえ切れず吹き出して笑う   27.7%
イ)笑いも出ないくらいあきれる   60.4%


 また、異字同訓(字は異なるが、意味が似ていて、訓での読みが同じになるもの)の漢字(下記)の使い分けについて尋ねた項目があります。どれも使い分けが難しいと感じますが、皆様の場合はいかがでしょうか?


 ・おさめる(収、納、修、治)

 ・かえる (変、換、替、代)

 ・かたい (堅、固、硬)

 ・はかる (図、計、測、量、謀、諮)

 ・もと  (下、元、本、基)


 ちなみに「下」は「門下」「支配下」のように主に「影響を受ける範囲」で使われます。「元」は「ことのおこり」「はじまり」で、「前の」という意味でも用いられます。「本」は「末」の対の語で、主に「物事の根本・本質」という意味で使われ、「基」は「それが成り立つ土台」「礎(いしずえ)」の意味があります。

 上記以外にも「材料」を表す「素」、「位置」や「その人のところ」という意味の「許」という漢字もあります。

http://www.bunka.go.jp/kokugo_nihongo/yoronchousa/h23/pdf/h23_chosa_kekka.pdf

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そろばん

(上図)

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(下図)

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 古く、人間は両手の指を使って、数を数えていました。ですから、現在でも、数の数え方は十進法ですよね、これは人間の指が全部で十本あったからです。しかし、その数え方では、十より上の数は紛らわしく、混乱するので、やがて、これを小石などに置き換えて、数をカウントするようになります。二十二と言う個数を数える時、指を折って数えたのでは、十二なのか二十二なのか三十二なのか、紛らわしくなりますが、小石を使えば、二十二個の小石で、はっきりと個数がカウントできます。

 ところが、この方法でも、極端に数が多くなると面倒です。百三十二と言う個数をカウントするには、百三十二個の小石が必要となってしまいます。そこで、位ごとにカウントする方法が考え出されるのです。 上図のようにそれぞれの位のマス目を作り、その中に小石を置く事により、百三十二と言う大きな個数でも六個の小石でカウントする事が出来ます。この様な手法が、やがて、紀元前五百年頃の古代ローマで「線そろばん」となります。これは、岩や木の盤の上に線をひき、その線の上に小石や骨や象牙などでできた玉を置くもので、数のカウントだけではなく、加減乗除の計算方法も編み出されました。たとえば762×7は、下図のよう横に足す  に計算します。 この頃には、現代のそろばんにおける「五珠」の概念が出来上がっています。

 これが、宋の時代(960~1279)から元の時代(1271~1368)に中国へ伝わり、それまで、線を引いて、その線の上で玉を動かしていたものが、玉を串に差して動かすようになります。これなら、玉が紛失する事も無く、「あれ?この玉、どっちの位に置いた玉だっけ?」と混乱する事もありません。その頃の中国のそろばんは、「五珠」が二つ、「一珠」が五つあるものでした。

 やがて、室町時代、三代将軍・足利義満(1358~1408)の時、日本は明と正式に国交を結び、両国間で勘合貿易(かんごうぼうえき=割符を使った貿易)が始まり、その時、明の人たち(中国人)が使っていた「そろばん」が日本に伝わりました。「そろばん」と言う、現代のスーパーコンピュータに匹敵するような計算機の登場により、日本でも、計算が飛躍的に速く、正確に出来るようになります。構造が簡単な「そろばん」は、日本でもすぐに作られる様になり、使いやすい様に玉の形を改良し、はじく部分を尖らせる「日本型」のそろばんが出来、すぐに商人や武士の間に広まります。

 日本に現存する一番古い「そろばん」は、前田利家(1538~1599)が、豊臣秀吉の命により、朝鮮出兵をする際、九州の名護屋(なごや)城で使ったと言われるもので、戦国武将の間では、もうその頃から、「そろばん」が広く使われていたのが分かります。


 

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今年の漢字

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 その年の世相を漢字1文字で表す「今年の漢字」は、阪神淡路大震災が起きた1995年の「震」に始まり、18回目の今年は「金」に決まりました。

 この字が選ばられるのは2回目で、金環日食やロンドン五輪でのメダル獲得、山中教授がノーベル賞を受賞などの「金」字塔がうち建てられたことが理由としてあげられています。

 ちなみに過去の「今年の漢字」と世相は以下のようになっています。

  1995年「震」 阪神・淡路大震災発生、オウム真理教事件

  1996年「食」 食中毒(O-157)や狂牛病の発生

  1997年「倒」 山一證券などの大型倒産

  1998年「毒」 和歌山カレー毒物混入事件

  1999年「末」 世紀末、警察等の不祥事で世も末

  2000年「金」 シドニー五輪、新500円硬貨と二千円札の発行

  2001年「戦」 米同時多発テロ、対テロ戦争、不況との戦い

  2002年「帰」 北朝鮮拉致被害者が24年ぶりに帰国

  2003年「虎」 阪神タイガースが18年ぶりにセ・リーグ優勝

  2004年「災」 台風・地震・豪雨・猛暑などの天災が相次ぐ

  2005年「愛」 紀宮さまのご結婚、万博「愛・地球博」

  2006年「命」 秋篠宮紀子さまが約40年ぶりに親王をご出産

  2007年「偽」 産地偽装、原材料偽造、耐震偽装等

  2008年「変」 世界経済の大変動、オバマ氏が大統領選で勝利

  2009年「新」 政権交代、高速道路無料化などの新制度

  2010年「暑」 記録的な猛暑

  2011年「絆」 東日本大震災や台風による災害、なでしこジャパン

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お歳暮

 「歳(年)の暮れ」と書いて「お歳暮」。今では、お世話になった人に日頃の感謝の気持ちを込めて年末に贈る「贈り物」を指しますが、もともとは、「歳暮の礼」といって、新年を迎えるために必要な食べ物を実家などに持って行く習わしだったそうです。

 最近は、インターネットでの予約が増えていますが、「もらってうれしいお歳暮ランキング」を見ますと、1位は商品券・ギフト券、2位カタログギフト、3位お菓子・デザート、4位お肉、5位ハム・ソーセージ、6位ホテル・名店の味、7位カニ、8位お米、9位プレミアムビール、10位コーヒー・紅茶・緑茶といった順になっていました。

 ちなみに、先方が喪中の場合にどうしたらよいのか気になるところですが、喪中とは仏式では四十九日、神式の場合は五十日とされています。歳暮は「ふだん世話になったお礼」という性質のものなので、一般には不幸に関係なく贈っても良いと言われています。

 ただし、亡くなってからあまり月日がたっていない場合は、贈る時期を少し遅らせるのが良く、また、赤と白の水引が気になるのなら、白短冊を使うのも一つの方法だそうです。尚、一家の主が亡くなった家庭には、簡単な手紙を添えた上で「忌中御見舞」と書いて届ければ、相手への慰めにもなります。

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東京都知事選

 東京都知事選が先月29日告示され、12月4日公示の衆院選と明後日に投開票日(12月16日)が重なるダブル選挙となります。

 ところで、日本の地方自治制度というのは、住民の直接選挙で選ばれる大統領制に似ており、首長の権限もそれに準じています。

 議院内閣制度下の内閣総理大臣は、物事を決めるには基本的に閣議に諮る必要がありますが、知事や大都市の市長というのは行政の事については基本的に単独で決定し、政党にとらわれることなく政策を推し進めてゆくことができます。また、知事には、内閣総理大臣のように議会の不信任決議で退陣に追い込まれたり、政争により「死に体」になってしまうケースはまずありません。

 言うまでもなくその最もたる存在が東京都知事です。2009年のデータですが、東京都のGDP(域内総生産)は約85兆円(日本全体の18%強)で、スウェーデンやノルウェー、オーストリア、ギリシャなどの経済規模を遥かに上回ります。

 また、昨年度の東京都の歳入は約6兆2千憶円で、歳入に占める税収の割合は国や他の地方自治体は5割を下回っていますが、東京都の場合には歳入の約7割を税収でまかなっているため、国の干渉をあまり受けずに政策を推進していけます。東京都の全会計合計の規模は11兆円に達し、小国の国家予算を凌駕します。

 1000万人有権者の直接投票で選ばれ、国家並みの経済規模と予算を動かし、警察、消防、教職員を含め16万人の都職員の頂点に立つ東京都知事は、日本国内にあってあたかも独立国家の大統領のような存在で、そのような大きな権限を思う存分使い、そうした存在であることを公に知らしめたのが石原前都知事だったように思われます。

 その都知事の地位を争い、今回は9人が立候補しています。

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ゴボウ

 「牛蒡」と書いて「ゴボウ」と読みますが、今そのゴボウが旬を迎えています。食物繊維が豊富なことから最近は健康野菜としての人気が高まっています。冬の野菜として煮物や鍋物に欠かせない食材で、熱いご飯に甘辛い味付けの「金平ごぼう」はまた格別です。

 低カロリーのためここ数年はサラダへの利用も広がっており、これもまたなかなか美味です。収穫量の約4分の1を占める最大産地は青森県。根を食べる野菜は珍しく、日本以外では台湾など一部地域で食べられているだけだそうです。

 特に注目されるのは野菜の中でも特に多く含まれる食物繊維。腸内を浄化する効果があり、腸のぜん動運動を促進することから便秘に大変効能があり、また腸内の発ガン物質など有害物質を吸収してくれるので大腸がん予防にも効果があるそうです。

 ゴボウの香りや風味は皮の部分にあるため、皮を厚く剥くのはNG。包丁の背で軽く剥くくらいが良いそうです。

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メンソレータム

 冬になりますと乾燥で唇がひび割れたりするため、薬用リップクリームのお世話になっている人が少なくないと思います。

 薬用リップと言えばよく知られているのが「メンソレータム」ですが、ロート製薬と近江兄弟社から似たような製品が出ています。

 以前は、「メンソレータム」と言えば近江兄弟社のだったように記憶している人も多いかと思いますが、現在はロート製薬のものが「メンソレータム」で、近江兄弟社のものが「メンターム」の商品名となっています。

 ちなみに、近江兄弟社の社名は創業の地の「近江」と、「人類皆兄弟」の精神から命名されたもので、兄弟が興したというわけではありません。もともと米メンソレータム社の製品の日本国内での販売権を持っていたのが近江兄弟社であり、同社の主力商品は紛れもなく「メンソレータム」でした。

 しかし、1970年代半ば、近江兄弟社の経営が行き詰まり、同社が手放したメンソレータムの販売権を取得したのがロート製薬というわけです(後に、メンソレータム社本体もロート製薬が買収)。

 その後、近江兄弟社は大鵬薬品(大塚グループ)の下で再建を果たしますが、メンソレータムの商品名が使えなくなっていたため、メンソレータムの略称として商標登録してあった「メンターム」を商品名とし、現在に至ります。

 尚、最もスタンダードなタイプの薬用リップ「メンソレータム」と薬用スティック「メンターム」の主原料と効能はほぼ同じです。違いと言えば、メンソレータムは原料に黄色ワセリンを使い、メンタームは白色ワセリンを使っているため、見た目の色合いが若干異なる程度です。

 また、容器に書かれたマスコットキャラクターは、「メンソレータム」がリトルナース、「メンターム」がメンタームキッドで、どちらも商業デザイナーの今竹七郎がデザインしており、図案の雰囲気もよく似ています。

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ヒラメ

 漢字で「鮃」、或いは「平目」と書いて「ヒラメ」。白身魚の代表格であり、冬に捕れるヒラメは「寒ビラメ」と呼ばれ、一段と美味しさが増します。特に背鰭(せびれ)と臀鰭(しりびれ)付け根の部分の身は縁側(えんがわ)と呼ばれ、脂の乗った歯ごたえのある部位として珍重されています。

 ヒラメの「メ」は、ヤマメ、アイナメなどと同じく魚を意味する「メ」であることから、平らな魚が語源という説があります。

 ちなみに、ヒラメとカレイの見分け方、ご存知でしょうか。『左ヒラメ・右カレイ』と言われますように、腹を下にした状態で左を向いていればヒラメで右を向いていればカレイです。

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12月10日はどんな日?

世界人権デー、ノーベル賞授賞式(ストックホルム)、歳暮開始
LPガス消費者保安デー(毎月)

▲グレゴリー暦制定(1582)
▲秘密結社・上帝会の洪秀全が太平天国の乱(1850)
▲ダイナマイトの発明者、アルフレッド・ノーベル没。63歳。遺言により毎年この日にノーベル賞が授与される(1896)
▲パリ講和会議で米西戦争終結(1898)
▲田中正造、天皇に足尾鉱毒事件を直訴(1901)
▲第1回ノーベル賞授与式。物理学賞はドイツのレントゲン(1901)
▲キュリー夫妻、ノーベル物理学賞受賞(1903)
▲関東大震災の影響で東京帝大理学部に地震学科設置(1923)
▲英国王エドワード8世、シンプソン夫人と恋に落ち結婚を望んだため退位を宣言(1936)
▲日本軍が南京総攻撃を開始する(南京事件)(1937)
▲世界人権宣言がパリで行われた第3回国際連合の総会で採択される。思想・宗教・報道等個人の基本的自由を規定(1948)
▲湯川秀樹がノーベル物理学賞受賞(1949)
▲三億円強奪事件。東芝府中工場の従業員のボーナス約3億円を積んだ銀行の乗用車を白バイの警官が「この車に爆弾が仕掛けられている」と車を奪って逃走。'75年未決のまま時効に(1968)

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壜の中の小鬼

 巨大企業エンロンの破綻(2001年12月)にまつわるエピソードに多くのページを割いている「天才数学者、株にハマる」という本には興味深いエピソードがいくつもでてきます。

 その中の一つに「壜(ビン)の中の小鬼」という話がありますのでご紹介したいと思います。

 壜の中にあなたのどんな色欲も金銭欲も満たしてくれる小鬼がいて、その壜と中に入った素晴らしい生き物を、あなたの言い値で売ろうと持ちかけられる。しかし、1つ重大な条件が付いている。望みをかなえて壜に用がなくなったら、あなたは壜を自分が買った値段よりも厳密に安い値段で売らなければならない。もしもよりやすい値段で誰かに売れなければ、あなたはすべてを失い、耐え難く、残酷な苦しみを受けることになる。そんな壜をあなたはいくらで買うだろうか。

 と、このような話なのですが、絶対に安い値段で売らなければいけないわけですから、1円はもちろん、2円で買うこともありません。なぜなら、買った値段よりも必ず安く売らなければいけないことを誰もが知っているため、1円で購入する人などいないからです。同じ理屈で、3円や4円で買うこともありません。

 数学的にはどのような値段でも買うことはないと結論付けることができるとのことですが、実際には数万円くらいなら買うという人はたくさんいそうです。最後の買い手にさえならなければよいわけですが、このくらいならばそれは自分ではないと期待できる水準がそのものの価格になってきます。

 株を購入するときは、もっと上昇するだろうという期待のもとに買い付けをし、自分より後に自分よりも高い水準を買う人がいるだろうとの暗黙の期待が潜在的にあります。

 誰もがそう思い株を購入するわけですが、しかしどこかの水準では「安い」と思う人が少なくなり、さらにどこかの水準では損益を確定しておこうという人の割合が買ってみようとする人の割合を上回ってきます。

 その水準がどこかにあるとしても、それは今ではないというのが購入者の心理で、下落過程での売り方の心理はこの逆です。

 ちなみにこの本の著者は「さまざまな状況の下で、人々は目先の結果だけを考え、遠い先のことを見ようとはしない」と結論付けています。

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ノロウイルス

 ノロウイルスが原因とみられる感染性胃腸炎が流行の兆しをみせています。

 ノロウイルスはほぼ毎年のように話題になっており、感染力が非常に強く、冬に多発する食中毒の原因として知られています。感染した場合、一定の潜伏期間を経て、嘔吐(おうと)や下痢を繰り返す症状がみられます。

 今年は過去10年間で最も流行した2006年に次ぐペースで患者数が増えており、厚生労働省は注意を喚起しています。

 ノロウイルスは、患者が吐いたものなどに触った人の手、または乾燥し舞い上がったものを介して口から感染するケースが多く、ウイルスを含む生牡蠣(なまがき)を食べるなどしても感染します。通常は一日、二日で症状が落ち着きますが、脱水症状になりやすいので注意が必要です。

 尚、厚生労働省ではノロウイルスによる食中毒の予防として、石鹸による手洗いや調理器具の消毒などを徹底するよう呼びかけています。

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生まれ年別の名前調査

 この時期はヒット商品番付など年間を総括する話題が相次ぎますが、今年で24回目を迎える「生まれ年別の名前調査」もそんな話題の一つです。

 今年のランキング(人数の多い順)は下記のようになっており、時代の雰囲気や世相の影響も見てとれます。


 【男の子】             【女の子】

  第1位(昨年1位)蓮      第1位(昨年3位)結衣
  第2位(同 3位)颯太     第2位(同 1位)陽菜
  第3位(同 1位)大翔     第3位(同 5位)結菜
  第4位(同 4位)大和     第4位(同 1位)結愛
  第5位(同13位)翔太      〃 (同55位)ひなた
   〃 (同14位)湊       〃 (同95位)心春
   〃 (同26位)悠斗
   〃 (同72位)大輝


 調査元の明治安田生命では、男の子1位の「蓮」には「しっかり地に足をつけ、たくましい子に育ってほしい」、女の子1位の「結衣」には「人との結びつきを大切にする子に育ってほしい」との親の願いが込められているとし、不安定な時代との認識が背景にあると見ています。

 男の子は「蓮」くんや「湊」くんなど、漢字一文字の名前が人気で、今年の干支にちなみ「龍」が入った名前も多かったそうです。また「太」や「大」のついた名前が上位の多くを占めており、広がりと安定感のある字形が好まれる傾向があります。

 女の子は「結」のつく名前が目立ち、東日本大震災以降、人と人のつながりの大切さ見直され、人との結びつきを大切にする女の子に育ってほしいと願う親の気持ちがあらわれています。

 名前の読みでは、男の子が「ハルト」「ユウト」「ソウタ」、女の子が「ユイ」「リオ」「ユナ」がそれぞれベスト3となっています。

 ちなみに、男の子の名前では、夏のオリンピックで活躍した体操・内村航平選手の「航平」、ボクシングの村田諒太選手の「リョウタ」が人気急上昇となり、女の子の名前では女優の新垣結衣さんの「結衣」「ユイ」がともにトップで、AKBの小嶋陽菜さんと同じ「陽菜」も高い人気を維持しています。

http://www.meijiyasuda.co.jp/profile/etc/ranking/

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12月7日はどんな日?

神戸港開港記念日(神戸市)
◆大雪(二十四節気の一つ。雪が激しく降り出す)

▲幕府、神戸港を開港し大阪を開市する(1853)
▲日本で初めてのラグビーチーム、横浜在住の外人チームと対戦。35対5で大敗(1901)
▲東海地方の大地震と大津波で死者998人(1944)
▲池田勇人蔵相「貧乏人は麦を食え」と発言(1950)
▲吉田内閣総辞職(1954)
▲長崎市とアメリカ・ミネソタ州のセントポール市がわが国初の姉妹都市に(1955)
▲長嶋茂雄(立教大)、巨人に入団決定(1957)
▲東京タワー公開(1958)
▲ローマ教王パウルス6世と東方教会総主教アテナゴラスが911年ぶりに和解(1965)
▲1961年からスタートしたアメリカのアポロ計画、17号を最後に幕(1972)
▲長崎市の本島市長、天皇には戦争責任がある、と発言し論争となる(1988)

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木守柿

 ここ数日ぐっと冷え込んだおかげで、関東の平野部でも木々の色づきが増してきました。近所にある比較的大きな公園にも、色とりどりの木々のにぎわいに誘われて散策に訪れる人が増えたように思います。

 ところで、都会で見かけることはほとんどありませんが、昔は庭先に柿の木を植える家が多く、農村では一軒に少なくても一本の柿の木が植えられていました。

 昔は、柿の木にも霊魂が宿っていると考えられていたことや、柿の木は折れやすいこと、そして子どもが木登りをして落ちて怪我しないようにと、戒めの意味で「柿の木から落ちたら三年しか生きられない」と言われたそうです。

 柿の木のそばには実をもぐための竹竿などがありましたが、それでもやはり、たわわに実った柿の木は子ども達にとりましては格好の木登りの対象でした。

 柿の木を見ますと、子ども達が周りで遊んでいただろう頃のことを思い浮かべたりしますが、そんな地方の農村の風景も現在は高齢化が進み、実をもいで食べる人もおらず、たくさんの柿の実がすずなりとなって枝がたわんでいます。

 ところで、柿の実は最後の一つあるいは数個を必ず残し、全部もいではけないという「木守柿(きもりがき)」の風習があります。理由は、自然の恵みを人間が独占するのではなく鳥などに残しておくため、さらには柿の霊が再生し翌年もたくさん実を結んでくれることを霊界の使いである烏に託すためであったと言われます。

 自然へのいたわりと畏敬。一つだけ残った柿の実があたかも木を守っているかのように見えたものです。

 与えられた恵みに感謝し、他者へもその恵みを残しておくことは、巡りめぐって自分のためでもあるということです。

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12月6日はどんな日?

▲持統天皇が都を浄御原宮から藤原宮に移す。皇居は日本最初の中国風宮殿(694)
▲クロムウェルが英国議会から長老派を追放(1648)
▲徳川光圀(水戸黄門)没。73歳(1700)
▲近松門左衛門作の「心中天網島」初演(1720)
▲水野忠邦、筆頭老中になり、天保の改革はじまる(1839)
▲エジソンが録音装置の最初の試作機を完成(1877)
▲米大リーグ(ジャイアンツ・ホワイトソックスの世界一周野球チーム)初来日(1913)
▲山田耕筰、初の管弦楽作品を発表(1914)
▲大学令・改正高等学校令公布。これにより慶應義塾、早稲田、同志社などの私学が大学となる(1918)
▲イギリスがフィンランド、ハンガリー、ルーマニアに宣戦布告(1941)
▲戦後初の洋画「ユーコンの叫び」上映(1945)
▲国際柔道連盟がパリで結成(1951)
▲日ソ通商条約調印(1957)
▲酒田-ナホトカ間の定期航路が開設(1967)
▲東京地裁がコンピュータのプログラムは著作物であるとの我が国初の判断(1982)

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カワハギ

 食欲の秋と申しましたが、水温が下がるこれから身が引き締まり、一層うまみが増す「カワハギ」。ご存知の通り、体はひし形で、おちょぼ口が印象的ですが、ヤスリのようにザラザラする丈夫な皮を簡単にはがすことができるので、「皮剥」、「カワハギ」という名がついたそうです。関西ではハゲやマルハゲ、名古屋ではスブタとも呼ばれるようですが、北海道以南に広く分布しており、貝類やエビ・カニ類などを食べています。

 栄養学的には、高たんぱく質かつ低脂肪、透き通った白身は淡白で気品があり、刺し身はフグのように薄切りにして食べます。特に、秋から冬にかけて大きくなる肝臓はまた格別です。

 以前は漁獲量が多かったのですが、近年は水揚げが減っており、今では中高級魚。サバやサンマを大きく上回る価格となっています。

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12月5日はどんな日?

社会福祉週間(12/5~12/11)、納めの水天宮

▲聖徳太子、冠位十二階を制定(603)
▲コロンブス、サント・ドミンゴを発見(1492)
▲モーツァルト、ウィーンでチフスのため死亡。35歳(1791)
▲長州藩が吉田松蔭を投獄する(1858)
▲東京女医学校設立(1900)
▲東京府が日暮里に初の公設質屋を開く(1919)
▲アメリカ禁酒法廃止(1933)
▲ソ連、スターリン憲法を制定(1936)
▲セントラル野球連盟結成(1949)
▲米空母、日本近海で水爆を搭載した攻撃機を落とす(1965)
▲第34回総選挙で自民党敗北(1976)

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2012ユーキャン新語・流行語大賞

 第46回衆議院選挙が昨日公示されました。今回の選挙では現行の小選挙区比例代表並立制が導入された1996年以来、最多の12党が乱立し、小選挙区300、比例代表180の定数480に対し、1504人が立候補する混戦模様となっています。

 話は変わりますが、毎年この時期恒例の「2012ユーキャン新語・流行語大賞」が昨日発表されました。

 今年は「オスプレイ」「塩こうじ」「タニタ食堂」「街コン」「いいね!」などの言葉も候補となっていましたが、政治が大きな話題になった年でもあり「維新」「第3極」「近いうちに・・・」の言葉がTOP10入りを果たしています。

 その他、「iPS細胞」「LCC」「終活」「手ぶらで帰らせるわけにはいかない」「東京ソラマチ」「爆弾低気圧」なども入賞。そして、今年の新語流行語大賞には、お笑い芸人スギちゃんの「ワイルドだろぉ」が選ばれています。

http://singo.jiyu.co.jp/

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12月4日はどんな日?

E・Tの日、人権週間(~10)

▲藤原道長、没。62歳(1027)
▲徳川吉宗、江戸庶民が無料で病気の治療が受けられるように小石川養生所を開設(1722)
▲高橋景保、世界地図作成へ(1807)
▲ナポレオン、宗教裁判を廃止(1808)
▲京城で金玉均らが日本の援助でクーデターを起こす。甲申事変(1884)
▲ベルリンで北里柴三郎、ジフテリア、破傷風の血清療法を発見(1890)
▲女子大の創設、大学の男女共学制など女子教育刷新要請を閣議で決定(1945)
▲国連総会で原子力平和利用決議(1954)
▲天城山ピストル心中事件(1957)
▲国連総会で核実験停止決議(1969)
▲八丈島東方沖地震(1972)
▲米映画「E・T」日本公開(1982)

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公 案

 禅問答のようだ、といえば真意が捉えにくい会話・問答のことを指しますが、この場合の「禅問答」とは禅宗において修行者が悟りを開くための課題として与えられる問題、いわゆる「公案」のことを指しています。

 「駿河には天下に誇れるものが二つあり、富士の高嶺と原の白隠」と歌われた江戸中期の禅僧で臨済宗中興の祖と称される白隠が「両掌打って声あり、隻手に何の音声かある」と聞いた「隻手音声(せきしゅおんじょう)」の公案が世に知られています。

 中国宋代に創案されたと言われる「非風非幡(ひふうひばん)」の公案(以下に紹介)もまた有名です。

 風になびく幡(はた)を前に二人の僧が言い争っていました。一人は「幡が動いている」と主張し、もう一人は「風が動いている」と主張し互いに譲らなかったそうです。

 この様子を見ていた禅師は「是れ風の動くに非ず、是れ幡の動くに非ず、任者が心動くのみ」(風が動くのでもなければ、幡が動くのでもなく、汝らの心が動くのだ)と言ったそうです。これが「風にあらず、幡にあらず」の公案です。

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12月3日はどんな日?

カレンダーの日(全国団扇扇子カレンダー協議会青年部会,1987)、個人タクシーの日、奇術の日(日本奇術協会)

▲フランシスコ・ザビエル没。46歳(1552)
▲島原の乱のキリシタンが原城に篭もる(1637)
▲ナポレオンがマドリード占領(1808)
▲太陽暦採用で1872年(明治5)12月3日が明治6年1月1日になる(1872)
▲香川県が愛媛県から分離独立し、現在の都道府県がすべて確定する(1888)
▲フランス印象派の画家ルノアール没。78歳(1919)
▲第1回大東亜戦争美術展が開催(1942)
▲JIS規格スタート(1945)
▲大学での男女共学制度改定(1945)
▲初のラジオクイズ番組「話の泉」(NHK)放送(1946)
▲東京で個人タクシーがスタート。173人が営業免許取得(1959)
▲南ア・ケープタウンで初の心臓移植手術(1967)
▲インドとパキスタンが全面戦争突入(1971)
▲ブッシュ米大統領とゴルバチョフ・ソ連首相が冷戦の終結を宣言(1989)

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銀 杏

 「銀杏」と書いて「イチョウ」、或いは「ギンナン」と読みますが、イチョウと読めばその木を指し、ギンナンと読めば実を指しています。

 その枯葉の舞う季節ならではの食材「ギンナン」。茶わん蒸しを食べ終わる頃に底の方から出てくるのが印象的です。おでんなどの鍋物にも欠かせませんが、電子レンジやフライパンで軽く過熱しただけでも酒のつまみや子供のおやつになり、手軽に秋の風味を楽しめます。

 ギンナンには、ビタミンCやD、カロチンに加え、良質なたんぱく質が含まれており、滋養強壮のほか、肺や気管支の働きを高める効果があるそうです。国内で出回っているギンナンのほとんどが国産で、特に愛知県の祖父江町は国内の3割以上を生産しており、主に料亭など業務用高級食材として取引されています。

 イチョウの木の植えてある公園などで拾ってきてもよいですが、食べられるのは外側の種皮を取り除いた殻の中の黄緑色をした胚乳(はいにゅう)部分です。外側の種皮は匂いがきついうえ、素手で触って汁が付くとかぶれることもありますので注意が必要です。

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江戸の蔵前事情

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 蔵前とは、もちろん現・台東区蔵前。江戸期、元和六年(1620)に、幕府が隅田川の西岸を埋め立てて設けた「米倉浅草御蔵」が立ち並んでいました。当時の運輸のメインは船舶ですから、舟による荷揚げが容易になる様、上図のように舟入り掘りが櫛の歯の様に並んでいました。堀は全部で八つ、一番堀から八番堀までありました。江戸幕府の「米倉」は、江戸初期には、浅草蔵前の他、北の丸、代官町、大手外、和田蔵、谷蔵、雉子橋(きじばし)、鉄砲洲、竹橋、浜などにありましたが、享保十九年(1734)、八代将軍吉宗公の行政改革により、浅草御蔵(蔵前)と本所御蔵の二カ所にまとめられました。全国の幕府領から送られてくる年貢米は、隅田川添いの、この二つのお米蔵に搬入され、浅草御蔵には四~五十万石、本所御蔵には十~二十万石のお米が収蔵されて、旗本・御家人の給与(俸禄米と言うお米の現物支給)として支給されたのです。当然「蔵前」と言う地名は、幕府のお米「蔵」の「前」であるところからの命名になります。そして、四番堀と五番堀の間には、落語にも登場する「首尾の松」がありました。吉原帰りのお客が、舟に乗り、夕べの首尾を思い出すと言う場所にある松と言う事です。この首尾の松があった場所を、現代の地図と重ねてみますと、ちょうど現在、蔵前橋が架かっている辺りになります(上図・点線)。

   
 そして、この蔵前で活躍(暗躍?)したのが、落語にはあまり登場しませんが、時代劇でお馴染みの「札差し」と言う商人です。幕府から武家への給料米の支給日、蔵の前はものすごく混雑し、順番待ちに時間がかかります。そこで、武家に代わって蔵米の受け取りと、米問屋への売却を行う代行業者が現れます。代行業者は、代理人である証の蔵米支給手形と言う札を、蔵役所の前に設置されたわらに差し、順番待ちをしたところから、「札差し」と呼ばれるようになり、札差しに代行を以来した武家は「札旦那」と呼ばれるようにます。札差しの手数料は、米百俵あたり金三分(現代価格約十二万円弱)で、ほとんど運送代にしかならない安さでした。

 しかし、札差しはやがて、旗本・御家人たちを相手に、蔵米を担保として高利貸を始めます。貸し金の利子は年利十八パーセントで、当時の質屋などより利率は低かったのですが、蔵米が担保なので、確実に回収できるうえ、米相場を操って、蔵米の転売差益を得られるため、利益は大きいものでした。享保九年(1724)に、百九人の札差しが、株仲間を高覧され、蔵米の受け取り、転売、そして、旗本・御家人への金融を公に認められます。札差しの多くは、浅草蔵前付近に店舗を構え、しだいに莫大な富を蓄えるようになります。

 裕福な札差し達は、豪勢な生活を送り、歌舞伎の「助六」のスタイルで町を歩き、「粋」「男伊達」ともてはやされました。江戸での大金持ちで粋な通人の通称で「十八大通(じゅうはちだいつう)」と呼ばれる方達がおりました(厳密に十八人と言う訳ではありません)が、その多くは札差しでした。札差しに来年どころか、再来年再々来年の米まで差し押さえられ、困窮する武家が多発したため、幕府は寛政元年(1789)、札差しが武家に貸している借金をすべて棒引きにすると言う「棄捐令(きえんれい)」を出しますが、この時棒引きにされた借金は、江戸幕府の年間支出に匹敵する百十八万七千両に達しました。

 武家の困窮を余所に、繁栄した札差し「十八大通」たちは、江戸の町を闊歩し、さまざまな面白い逸話を残します。長くなりましたので、この「十八大通」たちの面白いエピソードについては、また、いつかお話ししたいと思います。

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イルミネーション

 11月も終わり、今日からは12月になります。「12月」と言うと単に時間的な印象が強いのですが、「師走」となりますと何か世間の中に引き戻されたように感じになり、途端に急き立てられるような気持ちになるから不思議です。

 街のあちらこちらでイルミネーションが点灯し、すでにクリスマスの雰囲気が色濃く、それまでの二十日余りを一挙に飛び越えてしまうような感覚もそんな気分にさせてしまうのかもしれません。

 ちなみに、角川マガジンズが運営する全国のイベント・おでかけの総合情報サイト「ウォーカープラス」では、人気のイルミネーションランキングを発表しており、トップ3は以下のようになっています。


 1位 表参道原宿               (東京都 表参道)

 2位 さがみ湖リゾート プレジャーフォレスト (神奈川県 相模原市)

 3位 東急プラザ 表参道原宿         (東京都 表参道)


 なお、一般社団法人「夜景観光コンベンション・ビューロー」が関東三大イルミネーションとして認定したものは以下の3スポットです。

   あしかがフラワーパーク          (栃木県 足利市)

   東京ドイツ村               (千葉県 袖ヶ浦市)

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