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2016年5月

紫外線

 この時期の季語「風青し」は、万緑を吹き渡ってくる風に色彩を感じ、その視覚に焦点をあてた言葉ですが、「風薫る」または「薫風(くんぷう)」は嗅覚に焦点をおいています。青葉、青草を吹く風がその香りを運んでくる、まさにそんな時候です。

 雰囲気は清々しい青葉の季節ですが、紫外線(UltraViolet、略してUV)の強さはすでに盛夏並みです。

 紫外線の量は、太陽高度が最も高い夏至付近(6月)が最大となるはずですが、より有害とされるB紫外線(UV-B)は上空のオゾンに吸収されやすいため、オゾンが減る7月・8月に線量が最も多くなります。

 また、地表に届く紫外線のおよそ9割を占めるA紫外線(UV-A)は、オゾンの影響を受けにくく、5月頃から強まる傾向があります。

 昔は、ビタミンDの生成を助けるとの理由から、ビタンミンD不足が原因のくる病予防のために紫外線が必要とされ、日光浴が奨励されてきました。ビタミンD合成の他にも、紫外線には殺菌消毒や新陳代謝の促進などの効用があります。

 一方で、紫外線はシワ・たるみ、シミの原因となる他、DNAの損傷、免疫力の低下、皮膚ガンや白内障を引き起こす恐れなどが指摘されるようになりました。また、有害な紫外線を防御してきたオゾン層が、フロン類によって破壊されてきたいう事実も驚異となっています。

 ちなみに、紫外線の量は薄曇りの場合で快晴時の約80%、曇りの場合は快晴時の約60%というのがおおよその目安で、雨が降っている場合は快晴時の約30%にまで減少します。

 日光浴と称して長い時間太陽光を浴びている人も少なくありませんが、1日に必要とされるビタミンDが体の中でつくられるためには顔や手への1日15分間の紫外線曝露で十分との調査結果もあります。

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トマト

 初夏の陽気が広がり、冷やしたトマトが美味しい季節となりました。この時期のトマトの魅力は何と言ってもみずみずしさで、秋の濃厚な味のトマトとはまた違った味わいが楽しめます。ナス科の植物であり、「赤茄子」(あかなす)との異称もあります。


 代表的な品種は1985年に発売された「桃太郎」で、市場シェア約7割を占めています。果肉がしっかりしていて生食用はもちろん、あらゆる料理に向きますが、この時期はやはり冷やして切り分けて食べるのが美味です。


 ヨーロッパのことわざに、「トマトが赤くなると医者が青くなる」とありますが、Bカロチンをはじめ、リコピン、ビタミンC・E、ミネラル、食物繊維などトマトには毎日の健康維持にもってこいの要素が豊富に含まれています。


 スーパーなどの店先で選ぶ際には、皮に張りがあり、ずっしりと重くて均整のとれた丸いものを選ぶのがコツだそうです。また、買ったトマトをおいしく保存するためには、真っ赤なトマトはそのまま冷蔵庫へ、緑色が残っているトマトは室温で赤く熟させてから冷蔵するのが良いそうです。生産量1位は熊本県、2位は北海道、3位は茨城県です(2014年)。

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やり方の間違い

 ノーベル賞を受賞した物理学者が書いた「ご冗談でしょう、ファインマンさん」という、著者の肩書きや実績に似合わない痛快な自伝があります。その中の「積荷信仰」の一節をご紹介したいと思います。


『南洋の島の住民の中には積荷信仰ともいえるものがある。戦争中軍用機が、たくさんのすばらしい物資を運んできては次々に着陸するのを見てきたこの連中は、今でもまだこれが続いてほしいものだと考えて、妙なことをやっているのです。

 つまり滑走路らしきものを造り、その両側に火をおいたり、木の小屋を作って、アンテナを模した竹の棒がつったっているヘッドホンみたいな格好のものを頭につけた男(フライトコントローラーのつもり)をその中に座らせたりして、一心に飛行機が来るのを待っている。形の上では何もかもがちゃんと整い、いかにも昔通りの姿が再現されたかのように見えます。

 ところが全然その効果はなく、期待する飛行機はいつまで待ってもやってきません。

 このようなことを私は「カーゴ・カルト・サイエンス」と呼ぶのです。つまりこのえせ科学は研究の一応の法則と形式に完全に従ってはいるが、南洋の孤島に肝心の飛行機がやってこないように、何か一番大切な本質がぽかっとぬけているのです。』


 上記の住民は根本的な間違いに気付くことはなく、住民にしてみれば同じようにやっているはずなのに、期待した結果を得ることは決してありません。

 目的や方向ははっきりと捉えているけれどもやり方が間違っている・・・、ありがちな話です。

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増税延期

 安倍総理は従来、消費増税に関して「リーマン・ショック、大震災級の出来事が起こらない限り、予定通り引き上げを行っていく」と発言していました。その一方で、今回のサミットでは現在の世界経済の状況を「リーマン・ショック前に似ている」との認識を示しました。

 また、安倍総理は今回のサミットで世界経済の持続的な成長のためには積極的な財政出動が必要であることを各国首脳に訴えていました。

 協調的な財政出動での合意は見送りとなりましたが、来年4月に予定されている消費増税は、安倍総理が唱えた財政出動とは逆の政策です。こうして並べてみますと、一連の動きはすべて「増税延期」のための布石のようにも見えます。

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アヤメとカキツバタ

 五月は一層濃くなってきた葉の緑とともに花々が美しい季節です。

 水辺に際立つ水芭蕉。藤棚から垂れ下がる藤の花。紫色のアヤメ(文目、綾目、菖蒲)もこの時期に咲く花で、同じアヤメ科に属するカキツバタ(杜若)とともによく目にする花となっています。

 ちなみに、アヤメとカキツバタは「いずれアヤメかカキツバタ」と言われますように区別が難しいのですが、葉の幅が判断材料の一つで、葉の幅が広いのがカキツバタで細いのがアヤメです。また、カキツバタは湿地を好み、アヤメは日当たりの良い乾燥地を好むという違いもあります。

 公園などの湿地では鮮やかな黄色い黄菖蒲の群生も目にします。また、地面に近い場所で咲いている白いボンボンのような小さな花はクローバー。本来は白詰草という名を持ち、昔、交易のために来航していたオランダ人が商品を箱詰めするときの詰め物として用いていたことからこの名が付けられたそうです。

 稀に見る四ツ葉は、その形が「十字架」に似ていることから幸運のシンボルとされています。

 「立てば芍薬(風情があり)、座れば牡丹(華麗で)、歩く姿は百合の花(清楚)」の芍薬(シャクヤク)も今の時期の花で、根は鎮静・鎮痛剤として使われる漢方薬の一つです。

 牡丹と芍薬もまた似ており、枝分かれして横に膨らんでいるのが牡丹。まっすぐに伸びた枝の先に花をつけるのが芍薬で、牡丹と入れ替わるようにして花の時期を迎えます。

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本日天気晴朗ナレドモ波高シ

 111年前の今日5月27日は、日本海海戦で東郷平八郎率いる日本艦隊がロシアの大艦隊・バルチック艦隊に大勝利を収めた日だそうです。

 日本海海戦は世界海戦史上、類を見ない完全な勝利であり、この時からアメカの仮想敵国は日本になったと言われます。

 ところで、日露戦争を題材にした司馬遼太郎著の「坂の上の雲」は、企業の経営者に最もよく読まれている本の一つで、その中に現場設計者兼監督として日本海海戦を勝利に導いた一人の天才が登場します。それが秋山真之です。

 東郷平八郎に「智謀湧くが如し」と評された秋山は天才的な戦術家としても知られていますが、艦隊出撃時の打電に「本日天気晴朗ナレドモ波高シ」を加えたことや、戦闘開始直前に掲げた四色旗(Z旗)の信号文「皇国の興廃コノ一戦ニ在リ 各員一層奮励努力セヨ」の起草者としても知られ、後に「秋山文学」とまで評されています。

 ちなみに「本日天気晴朗ナレドモ波高シ」は秋山の独創ではなく、東京の大本営から送られてきていた天気予報を簡潔にしたもので、これを電文に書き加えたのが秋山の才能です。

 「本日天気晴朗ナレドモ・・」は文章として優れているため誤解されやすく、前途に思いを馳せ感傷的な気分を含んだ美文と解釈されがちですが、実際は無駄を一切省いた通信文です。

 「本日天気晴朗のため、我が連合艦隊は敵艦隊撃滅に向け出撃可能。なれども浪高く旧式小型艦艇及び水雷艇は出撃不可のため、主力艦のみで出撃す」をわずかな字数で説明しており、さらには、波が高いと重心の高いロシア艦艇は揺れが大きく、そのため艦砲の命中率が落ち、装甲が破れれば沈没しやすく、射撃の腕と操艦技術では日本海軍が圧倒的に優っていたため、見晴らしが良くて波が高ければ我が方にとって有利であるという意味を言外に込めています。

 また、この戦争で負ければ日本がロシアの植民地になることは明らかで、そのため日本海軍はこの戦闘でロシア艦隊の撃滅を至上命題とされていました。日本の艦隊は以前濃霧でロシア艦艇を取り逃したことがあり、そのことで無能呼ばわりされたこともありましたが、天気晴朗であればその心配はないという意味も含まれています。

 すなわちこれは、あくまで戦術・戦略的な観点から書き加えられた状況説明のための簡潔な作戦用の文書であったわけです。

 日本海海戦に勝利した後、連合艦隊の解散式における東郷平八郎の訓示(下記)も秋山の起草とされ、当時の米大統領セオドア・ルーズベルトがこの訓示に感銘し、英語に翻訳して米海軍の全将校に配布したとのエピソードも残ります。

「・・・神明は唯平素の鍛錬に力め、戦はずして既に勝てる者に勝利の栄冠を授くると同時に、一勝に満足して治平に安ずる者より直ちに之を奪ふ。古人曰く勝て兜の緒を締めよと」

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ウ リ

 「瓜」と書いて「ウリ」。そのウリがスーパーなどの店先に出回り始めています。ウリ科の植物として、キュウリ・カボチャ・スイカが含まれますが、そう言えば、「胡瓜」と書いて「キュウリ」、「南瓜」の書いて「カボチャ」、「西瓜」と書いて「スイカ」となるなど「瓜」の文字がいずれも入っています。


 ただ、一般にウリと呼ばれるのはマクワウリやシロウリ、ハヤトウリだそうです。かつて、日本でウリという場合にはマクワウリを指しましたが、現在では全国的に栽培が多いのは奈良漬に使われるシロウリです。


 成分の大部分が水分で、低カロリー。ビタミンCやビタミンB1、カロチンを含んでいます。奈良漬の他、葛煮(くずに)や炒め物、浅漬けなどの料理にされます。徳島県がシロウリの全国の生産量シェアの半分を占めており、奈良漬発祥の地で店先にも並ぶ奈良県ですが、シロウリの生産はほとんどないそうです。

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就職企業ランキング

 日本経済新聞社と就職情報大手マイナビが、来年3月卒業予定の大学生・大学院生の約3万3千人に聞いた就職企業ランキングを発表しましたので、総合順位をご紹介させていただきます。


    <文系総合 人気上位>    <理系総合 人気上位>

    1位 JTBグループ     1位 味の素

    2位 全日空         2位 JR東日本

    3位 エイチ・アイ・エス   3位 資生堂

    4位 日航          4位 トヨタ自動車

    5位 三菱東京UFJ     5位 サントリー


 就職人気企業ランキングは時代の雰囲気を映すデータの一つで、旅行関連企業が多いのは「訪日客」や「観光立国」などの関連情報が増え、業種として注目度が高まっている証です。

http://www.mynavi.jp/news/2016/05/post_11520.html

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シャクヤクとボタン

 「芍薬」と書いてシャクヤク。「牡丹」(ボタン)が「花王」と呼ばれるのに対し、「芍薬」は花の宰相(さいしょう)の意で「花相」(かしょう)とも呼ばれます。ボタンは樹木、シャクヤクは草です。


 『立てばシャクヤク、座ればボタン、歩く姿はユリの花』と女性の美しさの形容にも使われますが、そのシャクヤクの出荷がそろそろ最盛期となります。


 豪華さと上品さを備えた大輪の花は一本でも存在感が十分です。ヨーロッパでは初夏を飾る代表的な花として愛され、「5月のバラ」とも称されます。生産量が最も多いのは長野県です。

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人類最大の発明

 「人類最大の発明は複利である」とは、かのアインシュタイン博士が語った名言です。

老後資金など、目的を持って貯蓄する場合、将来的にいくらの資金が必要になるのかが分かれば、「今の貯蓄を5%の利回りで回せば何年で倍になるのか」あるいは「5年、10年で資産が倍になるのに年率どれだけ利回り(投資収益)があれば達成できるのか」を計算し、計画を立てることができます。

 実はそれを簡単に計算する方法があります。72という数字を使えばおおよその計算が可能となります。

 たとえば、年率15%であれば何年で2倍になるかを計算する場合、72を15(利回り)で割ります。4.8になりますが、四捨五入で5年。つまり、年率15%で資産が増えていった場合、約5年で2倍になるという具合です。

 8年後に資産を倍にしたい場合には、72を8(年数)で割ります。つまり年率9%が8年後に資産が倍になる利回りです。


 この「72の法則」は簡単ですので覚えておきますと、マネープランを立てる際に役立ちます。


 20年では38.3倍となり、100万円は3833万円、1000万円は3億8337万円にもなります。

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日本刀のパーツごとの名称

 日本刀の各パーツには、以下の様な名称がついております。

   中                          三
 / 心 \ 棟       鎬             小ツ返 鋩
/     \区     鎬 地 棟           鎬角り 子 
┏━━━━━━┿━━━━━┿━┿━┷━━━━━━━━━━━┿━┿━┷
┃ // ○ ├─────┴─────────────────/ /
┃ // │ │  ~~~~│~~~~~~~~~~~~~~~~\/き
┗━┿━━┿━━┿━━┿━━┿━━━━━━━━━━━━━━┿━/ っ
中 鑢  目  刃  地  刃 \       /    横 ふ さ
心    釘  区  肌  文  \  物  /     手 く き
尻    穴              打          ら

 分かりますでしょうか?本当の刀は少し反っているのですが、まっすぐで勘弁してください。刀の先の方からご説明しますと、刀の一番先のとがった部分を「鋩子(ぼうし)」と言います。その下のカーブ部分を「きっさき」、転じて、切りそいで尖らせた物の先をきっさきと言いますね。「鋩子」の少し手前を「返り」、「きっさき」の少し手前を「ふくら」と言います。そし
て、返り、ふくらの合流する所を「三ツ角」、その上あたりを「小鎬(こしのぎ)」その下あたりを「横手(よこて)」と言います。

 刃が付いていて、実際に斬る部分は「物打(ものうち)」、刀の背に当たる部分、時代劇で峰打ち(むねうち、とも)じゃ、と言う所を「棟(むね)」、棟の下の部分を「鎬地(しのぎぢ)」、鎬地と物打の間のラインを「鎬」と言います。ちゃんばらする時は、ここの部分がこすりあわされます。ここから、はげしく争う事を、しのぎをけずると言いますね。鎬の下の波になったラインを「刃文(はもん)」、これはラインが比較的真っすぐな「直刃(すぐは)」と波が大きい「乱刃(みだれは)」があります。

 刀の柄(つか)に入る直前の部分の上部を「棟区(むねまち)」、下部を「刃区(はまち)」と言います。普段は柄に入っている部分全体を「中心(なかご)」、刀が柄から抜けないように、目釘を差しておく穴を「目釘穴(めくぎあな)」、刀が柄から抜けにくい様にする滑り止めの部分を「鑢(やすり)」、刀の一番お尻の部分を「中心尻(なかごじり)」と言います。

 これが刀の身のパーツごとの名称になります。刀の鍔(つば)と鞘(さや)のパーツごとの名称は、また、折を見て、ご紹介しますね。

 刀の鑑定方法ですが、まず刃を上にして、左手に鞘を持ち、右手で柄を持ち、スーッと一気に抜きます。刃の方を上にして抜くのは、平らにして抜いた場合、鞘にゴミなどが入っていた場合、刀身にひき傷をつけてしまう恐れがあるためです。刀身にはさび防止のため、丁子油などが塗ってありますので、刀を抜いたら、刀身についた油を、綺麗な布でぬぐいます。これを拭わないと、鎬地、刃文などがよく見えません。

 まず、刀の姿(全体)を鑑賞します。勉強すれば、姿を見ただけで、作られた年代、刀工(作者)などがわかるようになると言います。それから、鎬地、刃文などを観察します。

 中心を見る時は、刀の所有者に断るのがルール。許可を得たら、目釘抜きで目釘を抜き、柄を抜きます。柄が密着して抜けにくい場合は、柄を持った左手首を右手のげんこつで叩いて衝撃を与えると、抜けやすくなります。刀を柄から抜いたら、中心の形、目釘穴の数・形、鑢の様子、銘がある場合は、銘などを鑑賞します。

 鑑賞が終わったら、元の様に柄にはめ、目釘を入れて、刀の刃を上にして、ゆっくりと鞘に収めます。

 これが、日本刀の身の鑑定・鑑賞方法になります。

https://katana-kaitori.com/3263

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江戸金銭単位

 江戸時代は、日本と言う一つの国の中で、円とドルとユーロの三種類の通貨が通用していたような感じでした。一つ目は「金貨」計数貨幣(けいすうかへい・硬貨の事)で、一両が四分(ぶ)、一分が四朱(しゅ)になりますから、十六朱で一両です。

 二つ目が「銀貨」称量貨幣(しょうりょうかへい・豆板銀、馬蹄銀と言われるお金、使うたびに重さを量って価格を決める)で、1貫(かん)=1000匁(もんめ)、1匁=10分(ふん)、1分=10厘(りん)、1厘=10毛(もう)。三つ目が「銭貨」計数貨幣で、1貫文=1000文(もん)。

 この三種類の通貨が通用し、それぞれの交換レートは、今の円相場のように毎日変動しますが、大まかな交換レートは、金一両=銀六十匁=銭四貫文でした。二百文の品物を購入する時に、一朱銀(一朱の硬貨)しかないと、一朱は一両(=4貫=4000文)の十六分の一ですから、文に直すと、4000÷16=250文、五十文のおつりをもらって購入することができます。

 当時の商人は、このくらいの計算ができないと勤まらないのです。なお、一両小判を出しても、相手におつりがなければ売買は成立しません。二百文という値段なら、二百文を用意するのが基本で、一両小判しか持ち合わせがないのなら、両替商へ行って両から文に換金してもらいます。当時のおそばの値段は十六文ですが、お饅頭などの餅菓子は一つ四文、安い煙草一玉四文、お湯屋の入浴料八文、床屋代子供二十四文・大人三十二文など、これは一文銭の他に、一枚で四文に通用する「波銭」という硬貨もあり、この硬貨で支払いしやすいように、四の倍数の値段が多いのです。また、幕末には天保銭といって、一枚で百文に通用する硬貨も鋳造されました。

 次に一両は現在の価格に換算するといくらになるか、と言うことですが、現代と江戸時代では、物の価値観や諸物価が異なるので、簡単には比較できません。いろいろな江戸時代関連の本を読むと、一両五万円説から一両二十万円説まであるようです。私なりに考察したのですが、明歴三年(1657)米一升(約1.4kg)の値段は約銀0.4匁でした。現在の標準米の値段が1kg700円ぐらいですから、1.4kgで1,000円とすると、

江戸  米  一升で 0.4匁        現在 米  一升で   1,000円
      米  一斗で   4匁             米  一斗で  10,000円
      米十五斗で  60匁=1両        米十五斗で 150,000円

となり、一両は十五万円となります。すると一分は四万円弱、一朱は一万円弱。一両と十五万円をともに千倍すると、千両と一億五千万円、千両富(江戸の宝くじ)に当たるのは、現在の宝くじ一億五千万円に当たったのに匹敵します。とすると一文は150,000円÷4,000=37.5円になります。

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世界計量記念日

 1875年5月20日にメートル条約が締結されたことから、今日は「世界計量記念日」となっており、日本が条約に加入したのは1885年(明治18年)のことです。

 日本では、明治の頃までは長さの単位は「尺」であり、重さは「貫」が広く用いられていました。

 もともと掌を広げた際の親指先から中指の先までの長さを基準とした1尺の長さは、時代とともに変換し、現在は30.303cmと定義されています。

 ちなみに相撲の土俵の直径4.55mは、15尺をメートル換算したものです。貫(約3.75kg)は一文銭の中央の穴に紐を通して(貫いて)千枚で一組したことからその呼び名がついています。

 メートル法の施行により長さ・面積・体積・質量の単位を国際的に統一しようと図られてきましたが、対象ごとにそれぞれの基準が今でも存在し、商品市場などでは慣例として昔ながらの単位が使われています。

 例えば、原油の取引単位である「バレル」。バレルの語源は「樽」であり、昔は樽で計られていたビールや穀物などの単位にその名残りがあり、それぞれに体積が違っています。石油の場合は1バレル=42ガロン(米国液量ガロン)であり、リットル換算しますと1バレル=約159リットルとなります。

 今度のサミットの舞台となる伊勢志摩で養殖技術が確立し、世界に先駆けて産業化に成功した真珠は、日本の昔から重さの単位「匁(もんめ)」(約3.75g)が世界的に通用します(英語表記は「momme」で、「モミ」と発音します)。

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八相縁喜

 滋賀県甲賀市信楽町では、今年で22回目となる「しがらき駅前陶器市」が先日行われ、多くの観光客でにぎわったそうです。

 ご存知のように信楽焼を一躍全国区にならしめたはタヌキの置物で、このタヌキには「八相縁喜」という八つの縁起があり、商売繁盛の縁起物として瞬く間に全国に広がりました。タヌキが右手に持つ「御通」あるいは「大福帳」には「信用こそ世渡りの第一」という意味が込められています。

 ところで、単式帳簿とは銀行の通帳や子供お小遣い帳のように金銭の出し入れのみの記載で、複式の場合は金銭の出し入れとそれに伴う資産の増減も記載しますが、昔の商売は掛売りがほとんどで、大福帳のような単式帳簿が一般的でした。

 明治の頃、富山で育った黒田善太郎は幼少の頃、家業が人出に渡ったために丁稚奉公となります。紙の卸問屋で、大福帳の表紙を販売する奉公先で寝る間も惜しんで働き、その経験を活かして黒田表紙店として独立します。成功して国(富山)の誉れになるとの決意から作った商標が「国誉」(現コクヨ)でした。

 表紙のみの加工販売から、やがて帳簿そのものを製作するようになり、下請けからメーカーへと成長してゆくことになります。「良い品物を作れ」が口癖だった黒田の作った品物は決して安くはなかったとのことですが、「良い製品は結果として安くなる」との信条で、手作りの良品にこだわったそうです。

 黒田が商売を始める時、知人から「今頃、いい商売など残っているはずがない。もっとお金をもっている人、もっと賢い人たちがすでに始めている。今頃残っている商売はカスの商売だ」と言われたそうです。しかし、自分が出来ることに磨きをかけ、誠心誠意で商品を作り出す黒田は、徐々に客の信頼を獲得していきます。

 戦後、占領軍による経済・財政改革の一環で旧来の財政・税制が大きく変貌をとげることになります。いわゆる「シャウプ勧告」により、それまでの単式簿記から、貸借対照表を加え資産と負債のバランスを見るのに適した複式簿記が導入され、青色申告も制度化されます。

 結果、黒田の店先に得意先が現金を積み上げて行列をつくるほどに帳簿需要が急激に増大。需要が増大すれば価格を上げるのが通常ですが、「今の状況はアブクのようなものだ。そんなもんに目がくらんではダメだ」とし、原価ぎりぎりの値段で品物を渡していったそうです。そういった行動が結果的にコクヨの地位を確固たるものにしていきます。


 ちなみに、タヌキの置物が体現している「八相縁喜」とは下記のようなものです。

 「笠」 思わざる悪事災難を避けるため 用心常に身を守る笠

 「目」 何事も前後左右に気を配り 正しく見つむることを忘れめ

 「顔」 世は広く互いに愛想よく暮らし 真を以って努めはげまん
   
 「徳利」恵まれし飲食のみにこと足利て 徳はひそかに我につけん

 「通」 世渡りは先ず信用が第一ぞ 活動常に四通八達

 「腹」 もの事は常に落ちつきさりながら 決断力の大胆をもて

 「金袋」金銭の宝は自由自在なる 通用をなせ運用をなせ

 「尾」 何事も終りは大きくしっかりと 身を立てるこそ真の幸福

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食味ランキング

 日本穀物検定協会は、国内で生産されたお米について、外観、香り、味、粘り、硬さ、総合評価の6部門で品種を判定する「食味試験」を毎年行っており、「Bダッシュ」から「特A」までの5段階で評価しランキングを公表しています。

 ちなみに、先日発表された2015年産米(評価対象は139産地品種)の「食味ランキング」では、過去最多の46産地品種(下記)が最高評価の「特A」を獲得しています。

 尚、食味評価のエキスパートである20人が実際に食べてみて評価を行っており、機械による判定ではありません。


 ※産 地(地区) 品種名        産 地(地区) 品種名

  北海道     ななつぼし      富 山     コシヒカリ
   〃      ゆめぴりか      石 川     コシヒカリ
   〃      ふっくりんこ     福 井     コシヒカリ
  青 森     晴天の霹靂       〃      あきさかり
  岩 手(県中) あきたこまち     山 梨(峡北) コシヒカリ
   〃 (県南) ひとめぼれ      長 野(南信) コシヒカリ
  宮 城     ひとめぼれ       〃 (北信) コシヒカリ
   〃      つや姫        岐 阜(飛騨) コシヒカリ
  秋 田(県南) あきたこまち      〃 (美濃) コシヒカリ
  山 形     はえぬき       三 重(伊賀) コシヒカリ
   〃      ひとめぼれ      滋 賀     秋の詩
   〃      つや姫         〃      みずかがみ
  福 島(会津) ひとめぼれ      兵 庫     コシヒカリ
     (会津) コシヒカリ      奈 良     ヒノヒカリ
     (中通) コシヒカリ      鳥 取     きぬむすめ
  栃 木(県北) コシヒカリ      島 根     つや姫
   〃 (県北) なすひかり      広 島     ヒノヒカリ
   〃      とちぎの星      山 口(県西) きぬむすめ
  新 潟(上越) コシヒカリ      佐 賀     コシヒカリ
   〃 (中越) コシヒカリ       〃      さがびより
   〃 (魚沼) コシヒカリ      熊 本(城北) ヒノヒカリ
   〃 (岩船) コシヒカリ      宮 崎(霧島) ヒノヒカリ
   〃 (佐渡) コシヒカリ      鹿児島(県北) あきほなみ

http://www.kokken.or.jp/data/ranking_tokua.pdf

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ブランド調査

 日経BPコンサルティングが最新のブランド価値評価調査の結果を発表しましたのでランキング上位を紹介させていただきます。※カッコ内は前年順位。


 ◆一般消費者による評価       ◆ビジネス・パーソンによる評価

  1位( 5)アマゾン        1位( 1)トヨタ自動車

  2位( 7)グーグル        2位( 4)パナソニック

  3位( 2)ユーチューブ      3位( 4)グーグル

  4位( 9)キユーピー       4位( 3)全日空

  5位(13)トヨタ自動車      5位(17)ソニー

  6位(23)ユニクロ        6位( 7)アップル

  7位(24)カップヌードル     7位(20)ホンダ

  8位( 6)ハーゲンダッツ     8位( 6)ソフトバンク

  9位(40)テレビ東京       9位( 9)セブン&アイ

 10位(20)パナソニック     10位(32)任天堂



 一般消費者としての立場からは親しみ・便利さ・卓越性・革新性で評価してもらい、ビジネス・パーソンとしての立場からは先見力・人材力・信用力・親和力・活力を評価項目としてブランドの総合力を算出しているそうです。

 アマゾンやグーグル、トヨタ自動車などが上位に並ぶことに意外性はありませんが、消費者が最も支持するブランドでキユーピーが国内トップとなったことや、テレビ東京が大きく順位を上げトップ10入りしたことには多少の意外性があります。

 ちなみに「ブランド」とは本来、自家の所有物であることを示すために家畜に押した焼き印のことを言いましたが、それが現在では企業や商品を差別化しイメージづけると同時に、顧客にとりましては選択の際の判断基準になるという重要な価値を帯びるようになっています。

 高いブランド力は、同様の商品でありましても他社よりも高い価格をつけることを可能にします。こういった場合のブランドの価値は「超過収益力」と呼ばれます。

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顧客満足度ランキング

 サービス産業生産性協議会は、以下の6項目についてアンケート調査を行い、業界横断的な「顧客満足度」のランキングを発表しており、最新の2015年度版のランキング上位を紹介させていただきます。

 ※2105年度 JCSI(日本版顧客満足度指数)調査結果

  <調査項目>

   顧客期待  : 利用前の印象や期待・予想
   知覚品質  : 実際に利用した際の品質評価
   知覚価値  : 価格への納得感、コストパフォーマンス
   顧客満足  : 利用して感じた満足の度合い
   推奨意向  : 他者への推奨意向
   ロイヤルティ: 将来の再利用意向


  <2015年度 顧客満足度ランキング>
                  (業種・業態)

  総合1位 劇団四季        エンタテイメント

    2位 宝塚歌劇団       エンタテイメント

    3位 コープ共済       生命保険

    4位 ヨドバシ.com     通信販売

    5位 帝国ホテル       シティホテル

    6位 都道府県民共済     生命保険

    7位 住信SBIネット銀行  銀行

    8位 リッチモンドホテル   ビジネスホテル

    9位 クックパッド      インターネットサービス

   10位 オルビス        通信販売



 ちなみに、百貨店では阪急百貨店、ドラッグストアではコスモス薬品、飲食ではモスバーガー、国際航空ではJAL、カフェではドトールコーヒー、生活用品店ではセリアが、それぞれ業種内1位となっています。

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シイタケ

 新物のシイタケが出回るのは主に3~5月と9~11月。春にできるものを「春子」、秋のものを「秋子」と呼ぶそうです。

 主な栽培法は、シイやナラの木に菌を植え付ける「原木栽培」と、原木の代わりにおがくずなどを固めたものを使う「菌床(きんしょう)栽培」があり、うまみが多い「原木」は干しシイタケ向き、「菌床」はやわらかく生シイタケ向きとなっています。


 そのシイタケには、古くから健康効果が認められてきましたが、「中国薬用真菌」には「気力を高め、五風(風邪・中風・痛風・瘋癲・頭痛)を改善し、血液を固まらせないように保ち、体内の余分な水分を防ぎ、気力を調える。


 そして肝硬変を予防し、血中コレステロールを下げ、動脈硬化や血管の弱くなるのを防ぎ、常食すればガンを予防できる」と記されているそうです。

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山吹の花

 季節には色があります。「ジャパン・ローズ」とも呼ばれる山吹の花の、鮮やかな黄色も春の色です。

 山吹で思い浮かぶのは、室町時代の武将で、江戸城を築城したことでも知られる太田道灌の話です。

 若武者だった道灌がある時、雨に降られ蓑を借りようと農家に所望したところ、農家の娘は返事の代わりに山吹の花を道灌に差し出しました。


 「七重八重 花は咲けども山吹の 実のひとつだに なきぞかなしき」
                       (後拾遺和歌集・兼明親王)


 娘が差し出した山吹には、上記の歌を踏まえ、実をつけない(実のひとつもない)山吹のように、貧しい我が家は蓑ひとつもなくお役にたてなく悲しいという気持ちが託されていました。

 荒武者だった道灌は娘が差し出した花の意味が分からず、後からその意味を知って自身の素養のなさに恥じ入ったとされ、道灌が歌に目覚めるきっかけとなった話として今に伝わっています。

 ちなみに、道灌作としては次の歌がよく知られています。


 「急がずば 濡れざらましを旅人の あとより晴るる 野路の村雨」


 もう少し待てば雨があがったものを・・・誰もが経験したことのあるようなエピソードですが、一つの警句になるような気がします。

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兌換紙幣

 1995年公開のハリウッド映画「ダイ・ハード3」は、ニューヨーク連銀から大量の金塊を強奪するという展開でしたが、現実にそこには大量の金塊が保管されています。

 米国は外貨準備として大量の金塊を保有しており、米に次いで世界2番目の金準備を保有するドイツは、その大部分をニューヨークとロンドンに分けて保管しています。米国とドイツの金準備の、かなりの部分がニューヨーク連銀の地下金庫に保管されているといわれます。

 話は変わりますが、第二次大戦後しばらくは、世界の通貨はドルを基軸にした固定為替レートでした。

 固定為替レートの根拠は、当時のドルは金と交換可能な兌換紙幣だったことにあります。ドルは金との交換比率が1トロイオンス=35ドルに固定されており(金本位制)、各国通貨はドルと交換比率(日本円は1ドル=360円)を固定することで通貨価値の裏付けとしていました。これがいわゆる「ブレトン・ウッズ体制」です。

 1ドル=360円の根拠は、円(丸)は360度だからとか、約数の多い数字だからとかの説がありますが本当のところは定かではありません。ちなみにGHQが1ドルを360円と決定したのは、1949年4月23日だそうです。

 1960年代後半になりますとアメリカは景気拡大とインフレの進行、さらに過剰財政支出で財政収支が大幅に悪化します。当時のアメリカの債務残高は、同国の金の保有高の3倍超に達し、実質的にドルの価値は暴落していましたが、各国中央銀行のドル買いによってかろうじて固定相場制が維持されていました。

 価値が下がったドルと金を交換する動きにも拍車がかかり、1971年、ついにアメリカはドルと金との交換停止を宣言し、為替は変動相場制に移行しました。これがいわゆる「ニクソン・ショック」(ドル・ショック)です。

 それから40年後の2011年10月31日、円相場は1ドル=75円32銭の最高値をつけるに至ります。

 余談ですが、1985年9月、ニューヨークのプラザホテルに主要先進5カ国(日・米・英・独・仏=G5)の財務大臣と中央銀行総裁が集まり、為替政策に関してG5各国の協調行動への合意(プラザ合意)がなされました。この会合に出席したメンバー及び各国の財務官は、その後も為替市場に対して強い発言力を持ったことから「通貨マフィア」と呼ばれるようになりました。

 麻生財務大臣が海外の会議等に出席する際の装いは、おそらくはこの「通貨マフィア」を意識してのことだと思われます。

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インフレ

 先日から、外出するときは深代惇郎(ふかしろじゅんろう)の天声人語をまとめた文庫本をバッグに入れて、ちょっとした時間に読んでいます。

 深代氏は朝日新聞社の人で、1973年から1975年までの「天声人語」の執筆者。1975年、急性骨髄性白血病で46歳で亡くなられています。

 当時の日本の政治や経済、文化、風俗、時代の雰囲気をほんのりと懐かしむことができ、テレビで観た記憶の断片を拾い集めて繋ぎ合わせ「真実はそうだったのか」と得心したり。


 1973年12月の天声人語には、以下のような記載があります。

「いまのインフレを飲み込んでいるのは、どこの胃袋なのだろうか。~~(中略)~~53歳、36年勤務、妻と高校生2人の子を持つ国鉄構内手の基本給は108,800円だそうだ。これに諸手当、基準外賃金を加え、税金、掛け金を引くと毎月の手取りは127,330円となる。毎月の赤字は21,915円で、その大きな原因は1年前にくらべて42.5%ふえた食費にあるという。」(1973.12.4)

 インフレによって、1年間で食費が42.5%増えるとはどうであろう。

 同じ年1973年12月8日を読むと・・・・

「ボーナスを手にして、さてと考える。まず借金を払う。お正月の準備をする。~~~それらを差し引いて、なおいくばくかの残りがあるとすれば、どうしたらよいか。貯金をするのが普通だろうが、現在のインフレ、もっとひどくなるといわれる来春以降を考えると、6%やそこらの利子をもらっても、損をすることは目に見えている。

 インフレとは現金に課税されるようなもので、100円で買えたものに150円出さねばならないのは、50円の税金をかけられたことにひとしい。そんなこと分かっちゃいるけど、インフレで先行き不安だから、なおさら貯金するほかはない。」


 トイレットペーパーがないと大騒ぎになったころのことです。


 当時、現在からはまったく想定できないほど、庶民の家計に強烈な負のインパクトを与えた事態だったにもかかわらず、世間の雰囲気は明るかったように記憶しています。

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エスカレータ

 ロンドンの地下鉄では、主要駅に於いて、エスカレータ上で歩いてはいけないというルールを導入したそうです。理由は、その方が、単位時間当たりに、結果としてより多くの人を移動させられるからとのこと。まだ記事を詳しく読んでないのですが、なぜそうなるのか、全く分かりません。エスカレータ上で歩くことを許すと、混雑が酷くなり、結果として目詰まりのようなことが起きて、輸送量が減るということなのですが、本当でしょうか?

 横に1人しか立てない幅が半分のエスカレータを2本設置すると、片側は立ってはいけないエスカレータより、輸送量は増えるでしょうか減るでしょうか?前者の場合、圧迫感から、前の人との間を詰めて立つとは考えにくく、その隙間の大きさによっては、片側空けの通常のエスカレータより輸送量は落ちそうな気がします。それと似たようなことが起きるのでしょうか?片側を人が通ると、圧迫感を減らすために、前の人との間を大きく取ろうとしてしまう。そんなことでしょうか?。

 渋滞とか、流体力学的な分野は本当に難しいです。ロンドンでの実験がいい結を出して、世界中でも混雑が減るといいですね。

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バードウィーク

 都会にいましても、公園などで様々な鳥の鳴き声を聞くことができます。

 ウグイスはのどかな声を響かせ、「日晴(ひはる)」が由来のヒバリはさえずりながら天高く舞い上がり、「目白押し」の例えのように身を寄せ合って樹上にとまるメジロなどなど、野鳥の声は季節を一層すがすがしく感じさせます。

 初夏に渡来し鳴き始めるホトトギスは日本三鳴鳥の一つで(他はコマドリとオオルリ)、キョキョキョと鋭く鳴きます。

 ホトトギスは別名が多く、文目鳥(あやめどり)、妹背鳥(いもせどり)、黄昏鳥(たそがれどり)、子規(しき)、不如帰(ふじょき)、杜鵑(とけん)等々、霍公鳥や不如帰などはそのまま「ホトトギス」と読みます。

 田植えの時期を教えてくれる鳥でもあり、「時鳥」あるいは「時つ鳥」「早苗鳥」などもホトギスの異称です。冥土に往来する鳥ともいわれ、魂迎鳥(たまむかえどり)等の名もあります。

 ホトトギスは万葉集で最も多く詠まれた鳥でもあり、ウグイスを詠んだ歌のおよそ3倍、150首以上の歌に詠まれています。

 カッコー(郭公)はホトトギスによく似た鳥で、どちらも同じカッコー科に属し、託卵の習性や灰色の体に黒い横斑模様も同じなのですが、鳴き声が違い、カッコーの鳴き声からは閑古鳥の字も当てられました。

 カッコーは賑やかな街中には寄り付かず、鳴き声にはどこか寂しさが漂います。閑という字と相まって、人が集まらなくて閑散としている様を「閑古鳥が鳴く」というようになったそうです。

 ちなみに今日から1週間は「愛鳥週間(バードウィーク)」です。

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頭語と結語

 メールでの連絡が多くなる中、時折、知人から手書きの手紙をもらうと心がぐっと来たりします。その手紙文を書く際に迷うのが、頭語(冒頭に書く言葉)と結語(結びに書く言葉)の組み合わせです。

 例えば、「拝啓」で始めて「敬具」で締めるのが一般的な頭語と結語の組み合わせで、「拝啓」は「拝=つつしんで」「啓=申し上げる」という意味となり、「敬具」は「敬=つつしんで」「具=申し上げました」という結びになります。

 手紙を出す相手が媒酌人や恩師などの場合には、より丁寧な頭語と結語を使います。例えば、「謹啓」→「敬白」などで、「拝啓」→「敬具」と意味は同じですが、より一層丁寧な表現になります。

 また、急用の手紙の場合には、「急啓」→「草々」と書き、時候のあいさつを省略する場合には、頭語を「前略」「冠省」などと書き、結語は「草々」などで結びます。「草々」とは、「ぞんざいな走り書きで、失礼しましす」という意味となります。死亡通知やお悔やみなど弔事の手紙には、頭語を省くのが習わしで、「敬具」などの結語は使ってもよいそうです。

 尚、女性の手紙では頭語はあまり使わず、結語は「かしこ」で終わるのが一般的です。「かしこ」とは「恐れ多い」という意味の「畏し(かしこし)」の語幹で、「これで失礼します」といった意味となります。

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棋聖戦

 将棋界では20年前に羽生善治さん(当時25歳)が史上初の7大タイトル
占を達成しましたが、囲碁界では井山裕太さん(26歳)の六冠が最高でした。

 その井山六冠は現在、「十段戦」五番勝負で、この勝負に勝って「棋聖」「名人」「本因坊」「王座」「天元」「碁聖」「十段」の7大タイトルを独占し、4月20日に囲碁界初の「七冠」達成しました。

 ところで、下世話な話ですが、棋聖戦などメジャーな棋戦の優勝賞金は下記のようになっており、ビッグタイトルを取るか否かでは年収が数千万円単位で違ってきます。


   棋聖戦  4500万円

   名人戦  3700万円

   本因坊戦 3200万円

   王座戦  1400万円

   天元戦  1300万円

   碁聖戦   800万円

   十段戦   700万円


 ちなみに、棋士は賞金以外にも対局料、レッスン料などの収入があり、トップクラスの年収は億を超えます。

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江戸の貧乏神事情

 貧乏神様は、『薄汚れた老人の姿で、痩せこけた体で、顔色は青ざめています。貧乏神は味噌が好物で、味噌を焼いた芳香を扇いで楽しむため手に渋団扇を持ち、悲しそうな表情で現れる。程度もあるのでしょうが怠け者が好きで、家に憑く際には、押入れに好んで住み着く』とされています。貧乏神様は、仮にも神様なので退治する事は出来ませんが、越後地方(現・新潟県)では、大晦日の夜に囲炉裏で火を焚くと、貧乏神が熱がって逃げて行き、代わりに暖かさを喜んで福の神がやって来るとされ、また、伊予国北宇和郡(現・愛媛県宇和島市)では囲炉裏の火をやたらと掘ると貧乏神が出るとされます。しかし、『あまりにも怠け者すぎると、貧乏神も呆れて、出て行く』と言う伝承はありませんので、今度、越後と伊予の方々に、この事を教えてあげようかと・・・

 江戸期の書籍に見られる「貧乏神」のお話しとしては、

 壱・文政四年(1821)、江戸番町に年中災い続きの武家がありました。その武家に仕える男が、ある時、用事で草加へ出かけ、一人の僧と知り合います。男が僧に、どこから来たのかと尋ねると、今まで男の仕えていた屋敷にいたとの事。男はその僧を屋敷で見たことがないと告げると、僧は笑いながら『あの家には病人が続出しているが、すべて貧乏神である私の仕業だ。あの家は貧窮極まった状態なので、他の家へ行く。今後、あなたの主人の運は上を向く』と言って姿を消しました。するとその言葉通り、その後、男の仕える家は次第に運が向いてきたと言います。(出典・曲亭馬琴らによる江戸時代の奇談集『兎園小説』より「窮鬼(きゅうき)」)

 弐・昔ある者が家で昼寝していると、ぼろぼろの服の老人が座敷に入って来る夢を見て、それ以来何をやってもうまくいかなくなりました。四年後、また、夢の中にその老人が現れ、家を去ることを告げます。そして、貧乏神を送る儀式として『少しの焼き飯と焼き味噌を作り、おしき(薄い板の四方を折り曲げて縁にした角盆)に乗せ、裏口から持ち出し川へ流す』事を、今後、貧乏神を招かないための手段として『貧乏神は味噌が好きなので、決して焼き味噌を作らない。また生味噌を食べるのはさらに良くないので、食べると味噌を焼くための火すら燃やせなくなる』と教えてくれました。その通りにして以来、その家は窮迫することがなくなったと言います。(出典・津村淙庵の随筆『譚海』)

 参・嫌われ者の貧乏神を祀った男が、七草の夜、枕元に出た貧乏神から『お膳の前に座って食べたのは初めてだ』と大感激されて、そのお礼にお金持ちにしてもらったという話があり、また、江戸の小石川(現・東京都文京区)で、年中貧乏暮しをしていた旗本が年越しの日、これまでずっと貧乏だったが特に悪いことも無かったのは貧乏神の加護によるものだとして、酒や米などを供えて貧乏神様を祀り、貧窮を免れて福を分けてもらうよう祈ったところ、その利益があったと言います。(出典・井原西鶴『日本永代蔵』より「祈る印の神の折敷」)

 この『日本永代蔵』の小石川の貧乏神様は貧乏を福に転じる神とされ、現在では東京都文京区春日にある北野神社の牛天神の脇に『太田神社』として祠が祀られています。祠に願掛けをして貧乏神を一旦家に招きいれ、満願の二十一日目に丁寧に祀って送り出すと、貧乏神と縁が切れるそうです。

 東京都台東区の妙泉寺にも貧乏神の石像(モチーフはゲームの桃太郎電鉄シリーズの貧乏神と言いますから、出来たのは比較的新しい)が祀られています。この石像は景気回復の意味で、貧乏神の頭の上に猿が乗っていて「貧乏が去る(猿)像」と名づけられていて、同じ像が香川県高松市の鬼無駅と長崎県佐世保市の佐世保駅、千葉県銚子市の銚子電気鉄道・仲ノ町駅にも設置されています。また銚子電気鉄道には、笠上黒生駅に「貧乏を取り(鳥)」として頭にキジが乗った像が、犬吠駅に「貧乏が去ぬ(犬)」として頭に犬が乗った像が、猿と時同じくして設置されたとの事で、桃太郎にちなんで、「犬猿雉(鳥)」が貧乏神を制御しているのが面白いですね。

 それから、貧乏神が焼き味噌を好むと言う説から、大阪の船場には明治十年頃まで、風の神送りならぬ、貧乏神送りの行事があったそうです。これは、毎月末、船場の商家で味噌を焼いて、それを皿状にしたものを、商家の番頭さんが持って町内の各家を回り、香ばしい匂いをあちこちに充満させます。頃合を見計らって、その焼き味噌を二つに折ると、好物の焼き味噌の匂いに誘われて、家から出てきた貧乏神が焼き味噌の中に閉じ込められてしまうので、そのまま焼き味噌は川へ流し、その番頭さんも、貧乏神を招かないように、味噌の匂いをしっかり洗い落としてから帰るのだそうです。

 最後に、貧乏神について調べていたら、面白いネタを見つけました。日本で唯一、貧乏神をお祀りした「貧乏神神社」。1998年に長野県飯田市に建立された神社で、『貧乏とはお金のことではない!こころの問題です。』という貧乏神神社の説法と、『気』を入れると多くの方が元気になって帰られるそうです。↓ホームページこちら↓

http://www9.plala.or.jp/binbougami/

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黒 糖

 ミネラル分が豊富で健康志向の高まりを背景に人気が高まっている『黒糖』。沖縄や鹿児島では冬から春先にかけてサトウキビを収穫して4月頃まで黒糖を製造しているため、今がその『黒糖』の旬、最も美味しい時期だそうです。
 

 サトウキビを圧搾(あっさく)し、その搾り汁を煮詰めて乾燥させ、最後に固めるという単純な作り方ですが、『白糖』は搾り汁に含まれる糖みつなどを取り除いて精製しますが、『黒糖』は何も取り除きません。


 このため、カリウム、マグネシウム、リンなどのミネラル成分が残っています。特に、カルシウムの含有量が多いため、丈夫な骨や歯を形成するそうです。また、白糖に比べてカロリーも少なめで肥満に悩む方にもよいかもしれません。


 疲労回復、脳の働きを活性化、丈夫な歯や骨を形成、美容効果とダイエット時の栄養補給、長寿の源・・・等々、その効用が言われています。

 

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ワールド・ベスト・エアポート

 商品やサービス等を評価するリサーチ会社は様々な分野に存在しますが、航空業界で影響力が大きいのは英スカイトラックス社です。

 スカイトラックス社は世界の空港や航空会社について、独自調査や顧客の満足度調査などを行った上で、様々な角度から分析・評価を行っており、最近発表された「ワールド・ベスト・エアポート2016」のトップ10は下記のようになっています。

   1位 シンガポール・チャンギ国際空港

   2位 仁川国際空港

   3位 ミュンヘン空港

   4位 東京国際空港(羽田)

   5位 香港国際空港

   6位 中部国際空港

   7位 チューリッヒ空港

   8位 ロンドン・ヒースロー空港

   9位 関西国際空港

  10位 ハマド国際空港(ドーハ)


 成田は14位から順位を上げ11位で、日本の空港はいずれも前年から順位を上げています。

 なお、スカイトラックス社から最高の5つ星の評価を受けている航空会社は日本のANA、香港のキャセイパシフィック航空、韓国のアシアナ航空、ガルーダ・インドネシア航空、シンガポール航空、カタール航空、中国の海南航空の7社で、アジアに集中しています。

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一割経済

 九州の面積は全国の11%、人口は全国の10%、九州の事業所数も全国の10%です。九州の域内総生産額(平成24年度、名目)は43兆6千億円で、全国の8.7%を占めており、九州の経済は「1割経済」と表現されます。

 ちなみに、経済産業省(九州経済産業局)のデータによりますと、九州の経済規模は世界27位のイランや同28位の台湾に匹敵し、同29位のオーストリアを上回ります。

 九州域内で規模が大きいのは自動車産業と半導体産業で、その他、全国的にみて製品出荷額のシェアが高いのが鋼船やボイラ、デジカメなどです。

 また、近年は観光・レジャー産業も好調で、距離の近い釜山やソウル、上海など大陸の各都市から大勢の観光客が九州を訪れています。九州各地を巡るJR九州の「なな星」も大変な人気となっています。熊本県の矢代港でも外国籍のクルーズ船の寄港が増えています。

 なお、熊本県には、ルネサス、三菱電機、パナソニック、HOYA、ブリヂストン、三井ハイテック、平田機工、ホンダなどの事業所があり、ソニーセミコンダクタ、東京エレクトロン九州、SYSKEN、丸美屋などの本社があります。「ドモホルンリンクル」で有名な再春館製薬所の本社所在地は震源地となった益城町で、井関農機も益城町に製造所があります。

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百聞不如一見

 中国の漢書にあります「百聞不如一見」は誰もが知っている「百聞は一見に如かず」という格言です。人から何度も聞くよりも、一度実際に自分の目で見るほうが素早く正確に理解できるということを言っていますが、この言葉には続きがあります。

 「百聞不如一見、百見不如一考、百考不如一行」

 一見することで表面上は事実を捉えたようでありましても、深い部分では理解していないケースが多々あります。漠然と見ただけでは本当の意味での理解は難しく、そのことについて考えるてみることが必要であるとしています。

 さらに、いくら考えても行動に移さなければ何事も成さず、行動することによって知りえる事も多々あり、行動によって初めて価値を生ずるというところまで言及しています。

 「案ずるより産むが易し」という言葉もありますが、考えと実践とでは大きく違ったというのもよくある話です。百考して効率的かつ効果的なやり方で行動に移すというのが理想的で、考えてばかりでは前に進まないばかりか害になる可能性さえあります。

 「百聞不如一見、百見不如一考、百考不如一行」の言葉は 正しく理解し、十分に考えをめぐらせ、その上で行動してみることが重要であるということを教えてくれます。

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江戸の重さや容積などの単位

重さの単位は             
1匁(もんめ・文目・目(め)とも)=3.75g 
1斤(きん)=160匁=600g        
1貫(かん)=1000匁=3.75Kg       
                                         
長さの単位は              
1分(ぶ)=3.03mm                      
1寸(すん)=10分=3.03cm
1尺(しゃく)=10寸=30.3cm        
1間(けん)=6尺=1.818m         
1丈(じょう)=10尺=3.03m      
1段(たん)=6間=10.9m            
1町(ちょう)=10段=109m      
1里(り)=36町=3.92Km            

面積の単位は
1勺(しゃく)=0.033平米
1合(ごう)=10勺=0.3306平米
1坪(つぼ)=10合=6尺×6尺
=1間×1間=3.306平米
1段(たん・反)=300坪=991.8平米
1町(ちょう)=10段=9918平米

容積の単位は
1勺(しゃく)=18.04ml
1合(ごう)=10勺=180.4ml
1升(しょう)=10合=1.804リットル
1斗(と)=10升=18.04リットル
1石(こく)=10斗=180.4リットル

 土地の広さを表す坪数や、ペンキなどの一斗缶、日本酒の一升瓶、一合徳利などは現在でも使われています。他に、子供の遊技「花一匁(はないちもんめ)」や、諺「一寸の虫にも五分の魂」、「酒屋へ三里、豆腐屋へ二里」とか、「箱根八里」、江戸の貧乏長屋を「九尺二間の棟割り長屋」、体格の良い方を嘲笑する「百貫デブ」、お大名「加賀百万石」など、耳にしたことがあると思います。

 子供の頃読んだ、アメリカの超人気マンガ、「ピーナッツ(スヌーピー)」に、こんなマンガがありました。ルーシーが(ペパーミントパティだったかな?)が、「これからは、アメリカでもメートル法を使わなくてはいけないのよ。1インチは2.54センチメートル、1フィートは30.48センチメートル、1ヤードは91.44センチメートル」なんて解説すると、説明を受けたシュローダー(だったと思う)が、ポツリと「僕はもう一生モノを測らない事にするよ」とつぶやくのです。どこの国でも、長年慣れ親しんだ計量単位を変更するのには、抵抗がある様ですね。

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デフレとインフレ

 日本はデフレから脱却出来るのか否か。私は、現政権が取ってきた政策は正しく、但し現代に於いて大国が一度デフレに陥った場合にそこから脱却するのは容易ではなく、今はまさに格闘しているところだと理解しています。しかし私はきっと我々はデフレから脱却出来るし、いや、是が非でも脱却しなければならないと強く信じています。

 デフレとインフレ、投資環境としてはインフレの方がやり易いですが、いずれの環境でも資産価値を守ることも殖やすことも可能です。少なくとも資産価値を守ること、いわゆるヘッジすることは、デフレでもインフレでも出来ます。

 然しながら、マインドセット=心持ちをヘッジすることは出来ません。デフレの時は、明日の方が安く買えます。だから今日ではなく明日買おうとします。一事が万事、今日やらないで明日やる、来月やる、来年やるとなりがちです。これがデフレマインドです。インフレだと明日の方が高いので、今日中に買おうとなります。そして、明日を待たずに今日やろう、来月ではなく、来年ではなく、今日やろうとなります。日本中で、この2つのマインドセットの違いが累積すると、その差は膨大です。デフレマインドでは生産性が落ちます。インフレマインドでは生産性が上がります。

 デフレとインフレで、資産価値は投資戦略によってヘッジすることが出来ますが、マインドセットはヘッジ出来ません。デフレ脱却は、政府・日銀だけの問題ではありません。私たち全員の問題です。企業セクターも、マスコミも、評論家も、個人も、みんなが力を合わせて挑んで脱却しなければならない悪い相手なのです。

 今の株式市場や為替市場を見ていると、日本はデフレ脱却の瀬戸際まで追い詰められているとは到底思えませんが、デフレ脱却に対して疑問符を投げつけられているようには見えます。それを対岸の火事のように眺めていてはいけないと思うのです。気持ちは常に前向きで行きたいと思います。

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