« アジサイ(2) | トップページ | 梅 雨 »

アジサイ(3)

 衛生環境が悪く医療が発達していなかった昔は、気温の変化が大きく、多湿により不衛生になりやすい梅雨の時期に病人や病死者が多くでました。

 紫陽花(アジサイ)は梅雨の時期に見事な花を咲かせます。お寺の境内で紫陽花をよく見かけるのは、死者を弔うために植えられたからだという話を聞いたことがあります。

 全国に「アジサイ寺」と言われるお寺はいくつもあります。手入れが楽という理由もありますが、山に囲まれた鎌倉の場合は、根を横に広く張る紫陽花が斜面の崩れ防止にも一役買っているようです。

 アジサイが咲く頃の鎌倉は、内外から観光客が大勢訪れ、沿道の狭いところでは肌がすれ合うくらいの賑わいとなります。また、そぼふる雨は、古寺に咲く紫陽花を一層引き立てますが、傘で道行きに難儀します。混雑時は整理券が配られ、一列になって時間制限での観賞になることもあります。

 観光地を巡らずとも、室内に飾られた一輪のアジサイに、古寺にひっそりと咲く花のイメージを重ねるのもいいかもしれません。庭一面に咲いた朝顔を全て摘み取り、一輪のみを床の間に活けた千利休のように。

 尚、鎌倉にはアジサイの名所がたくさんありますが、明月院、長谷寺、成就院がアジサイの三大名所に数えられています。

 成就院は景観がすばらしく、参道の両側に咲くアジサイ越しに鎌倉の海(由比ヶ浜)が一望できます。ただ、今年はその景観もお預けです。成就院は創建800年の2019年に向け参道の修復工事を行っており、同院参道にあったアジサイは、縁あって南三陸町の大雄寺に寄贈されたそうです。

|

« アジサイ(2) | トップページ | 梅 雨 »

つぶやき」カテゴリの記事

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: アジサイ(3):

« アジサイ(2) | トップページ | 梅 雨 »