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縁起話

 13日の金曜日は映画の影響もあって西洋では忌日とされているという俗説
が一般に信じられています。13日の金曜日を縁起が悪いとする説にはいくつ
か理由があり、様々な逸話がこの説を強化していますが、この日が不吉とされ
るのは英語圏の国と独仏などで、欧州でもその他の国ではそうではないようで
す。

 

 13の手前の12という数字は、1、2、3、4、6など多くの公約数を持
ち、調和のとれた数字として洋の東西を問わず神聖視されています。「十二使
徒」然り、「十二神将」然り、「十二支」然り。

 

 しかし素数である13は、古くから調和を乱す存在と考えられていました。
建築物では13番目の階や施設を意図的に外す例もあります。また、モーター
スポーツにおいて一時期ゼッケン13の車の死亡事故が相次いだことから、フ
ォーミュラ1(F1)などでは13は欠番になっており、米中部標準時刻13
時13分に打ち上げられたアポロ13の事故なども13という数字の縁起の悪
さを印象づけています。

 

 もちろん国や文化によって縁起の良し悪しは違っており、13日に13歳の
子が「十三参り」で福を授かる風習や、広東語で「實生(実るという意)」に
発音に似ている「十三」を吉数とする中国の地方もあります。

 

 日本では死や苦を連想させる4や9が忌まれますが、好日悪日の判断として
は大安や仏滅などの六曜(六輝)が一般的に用いられます。「本日はお日柄も
良く」の「お日柄」も主に大安を指しており、お釈迦様が入滅(死亡)したと
される大悪日(仏滅)は祝い事には避けられます。

 

 ちなみに、「仏滅」と書くので仏教と関係のある言葉のように思われていま
すが、もとは「物滅」であり、本来はお釈迦様の入滅とは関係のない言葉です。
今のような解釈となったのは明治に入ってからで、その他の六曜も後付の解釈
が一般化しています。仏教本来の考え方は、例えば禅語にある「日々是好日」
です。

 

 江戸時代まで、ゲン担ぎとして六曜を使っていたのは主に博徒で、物がなく
なるという意味の物滅が忌まれていました。物滅には「物が一旦滅び、新たに
物事が始まる」との意味があるとして、物事を始めるには良い日との解釈もあ
ります。

 

 戦国時代、陶晴賢(すえはるかた)は、毛利元就の拠点を攻める際、悪日と
なっている明日、明後日の決戦を避けるために近隣まで軍を進めながらそこで
進軍を止め、日が経過するまで様子見を決め込んでしまいました。

 

 一方の毛利元就も明日、明後日が悪日であるということは承知しており、陶
氏は吉日を選んで攻めてくるだろうことを推察していました。そしてあえて悪
日の夜に出陣し、油断していた敵軍を見事撃破。毛利元就は出陣する際、扇の
日の面を表にし、すでに悪日が明けて吉日に変わったとみたて、自軍を鼓舞し
たそうです。

 

 

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