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新蕎麦

 10月も終わりに近付きますとそろそろ新蕎麦の季節です。

 

 通常、年2回収穫される蕎麦は春蒔きの夏蕎麦(夏新)と夏蒔きの秋蕎麦(
秋新)に区別されますが、今は秋蕎麦の収穫時期となります。

 

 一般的には、夏蕎麦よりも秋蕎麦の方が好まれる傾向があります。栽培技術
や保存技術が未熟だった昔は、香りや味の面で夏蕎麦は一段劣っていたと言い
ますが、現在はそこまでの差はないそうです。

 

 ご存じのように蕎麦も様々で、実の中心部分を挽いた一番粉で打った「更科
蕎麦」は、香りは弱いものの白く上品で、のど越しの良さが特徴です。

 

 淡い緑色の甘皮部分を挽き込み、緑黄色を帯びた「藪蕎麦」は風味に優れま
す。殻ごと製粉し、蕎麦殻が黒い粒として残る黒っぽい蕎麦が、いわゆる「田
舎蕎麦」で、蕎麦本来の香りと野趣あふれる力強さを愉しむことができます。

 

 国内で消費される蕎麦のおよそ8割が輸入される現状にあって、この時期に
出回る国産の新蕎麦を食べるのが楽しみの一つとなっています。

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