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外国人観光客

 添乗員つきのツアー客限定で外国人観光客の受け入れが2年ぶりに再開した
のが今年6月。9月には1日あたりの入国者数の上限を5万人に引き上げ、添
乗員なしのツアーも認可しました。
 観光局の集計によりますと今年1月から8月までの訪日外国人客数は累計で
約82万2千人となっています。
 そして本日から入国者数の上限撤廃や個人旅行も認めるなど、ワクチン3回
目の接種証明か、出国前72時間以内の検査の陰性証明の提示が求められるこ
と以外は入国制限がコロナ禍前の状態にほぼ戻り、訪日客の回復が期待されて
います。
 コロナ禍前の2019年の訪日外国人客数は3188万2千人で、訪日外国
人客が国内で消費した額は4兆8135億円に達しましたが、2021年の訪
日外国人客数は19年比で99.2%減の24万5900人にまで減少し、同
年の訪日外国人客の消費額は1208億円と、コロナ禍により約4兆7千億円
超の需要が蒸発してしまいました。 
 それだけに今回の入国制限の大幅緩和には期待が寄せられています。
ちなみに、19年の旅行収支(訪日外国人が国内で使った金額から、日本人
が海外で支払った金額を差し引いた金額)は2兆7023億円の黒字でしたが
21年にはその額が2084億円と、19年の実績から約92%急減しました。
 また、19年は平均で月間約260万人の外国人が日本を訪れ、旅行客は1
人平均15万円超を支出していました。単純計算で月間で約3900億円の円
買い需要が発生していたことになります。
 訪日外国人旅行客数の回復は国内消費にとって強力な援軍になるとともに、
経常収支の改善につながり、一方的な円安進行の歯止めとしての効果も期待で
きます。

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