つぶやき

証券監視委

 証券取引等監視委員会(証券監視委)は、株式市場の公平性と透明性を確保
するため、金融庁の傘下に置かれている組織で、1991年の証券不祥事(損
失補填問題)を契機に、米証券取引委員会(SEC)をモデルとして92年に
発足しました。
 委員会の構成員は委員長と二人の委員の計3人で、実務を担う事務局の定員
は約400人となっています。
 監視委は、市場を監視するほか、証券会社や投資顧問会社に検査に入る権限
を持ち、個人・法人を問わず証券取引等に関する不祥事や不正を摘発し、金融
庁に対し行政処分や課徴金の納付命令を出すよう勧告することができます。
 ちなみに、金融庁が銀行や証券会社に対して下す行政処分の一つに「業務改
善命令」というのがあります。
 検査等を通じて法令違反が明らかになった際に証券監視委が金融庁に勧告し
たりするのですが、業務改善命令で法令順守や内部管理体制の是正を求め、改
善の進捗状況を定期的に報告するよう求められます。
 業務改善命令は、悪質な法律違反があった際に適用される業務停止命令や免
許・登録の取り消しよりも一段軽い処分ですが、金融機関が改善命令に従わな
いような場合にはより重い処分にすることも可能です。
 なお、処分の程度は、1)利用者の被害の大きさ、2)金融機関の悪質性、
3)組織的な関与や隠ぺい行為の有無・・・などを検証して判断されます。

 

 

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ミスターマーケット

 アメリカの経済学者で、「バリュー投資の父」と呼ばれたカリスマ投資家の
ベンジャミン・グレアム(1894~1976年)は、世界で最も成功した投
資家ウォーレン・バフェットの師として知られています。
 その彼が好んでよく話した「ミスターマーケット」の例え話があります。
『ミスターマーケットは親切な人で、毎日家のドアの前に現れて、毎日違う株
 価で株の売買をもちかけてくれます。
 ミスターマーケットが提示してくる株価は、妥当なように思える時もあるが、
 馬鹿ばかしい価格を提示してくる時もあるといった具合です。
 投資家であるあなたは、彼の提示した価格に同意して取引してもよいし、彼
 を完全に無視しても構いませんが、いずれにしても彼は毎日その時々の株価
 を提示して投資をもちかけてきます。』
 ミスターマーケットを証券のセールスマンと考えても良いし、市場そのもの
と解釈しても構いません。
 重要なことは『ミスターマーケットが気まぐれで提示してくる価格に振り回
されてはいけないことだ』とグレアムは言います。
 グレアムはさらに『投資家は、市場に参加することではなく市場の愚かさか
ら利益を得るべきである』とし、市場の動向に一喜一憂するよりも『割安な株
式を取得することに集中する方がよい』と断言しています。

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ラニーニャ現象

 気象庁は南米沖太平洋の海面水温が低くなる「ラニーニャ現象」が今後も続
く可能性が高いと予想しており、その影響で今冬は厳しい寒さとなる見込みです。
 ラニーニャ現象により日本上空の偏西風が南に蛇行して寒気が流れ込みやす
くなるため、過去には日本海側を中心に記録的な豪雪となったこともあります。

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江戸のお侍さんの勤務形態



 江戸では徳川将軍が絶対的トップで、すべてのお侍さんは、徳川将軍の家来と言う事になります。この徳川様の家来の内で、俸禄(ほうろく=現代での年間給与)が一万石以上の方を「大名」と呼びます。俸禄が一万石以下で、将軍に御目見え(拝謁)出来る格式のある方を「旗本」、御目見え出来ない方を「御家人」と呼びますが、旗本も御家人も、将軍直属の家来と言う事で「直参(じきさん)」とも呼ばれます。また、各大名や旗本に雇われている家来は、徳川様の家来の家来と言う事で、陪臣(ばいしん)・又家来(またげらい)と呼びます。

 そして、大名と、直参の旗本は、役職を帯び、定期的に江戸城へ「出勤」します。江戸城での役職は、大きく分けると、「番方(ばんかた)」と「役方(やくかた)」に別れます。番方は主に体を使う体育会系の業務で、役方は主に頭を使う文化会系の業務です。戦国時代までは、戦の主力となる番方(戦士)が幅を利かせていましたが、平和な江戸時代が訪れると、戦が無いので、番方の出番は減り、重要となったのが、役方(事務担当)でした。

 役方は、様々な部署・職種があり、とても全部をご説明する事は出来ませんので、役方の主な業務内容と勤務体系をさらっとお話しします。まず、時代劇などでも有名な老中ですが、将軍の補佐役で、定員は四~五名。月番で二~三人が江戸城に出勤します。勤務時間は四つ半(午前十時)から八つ半(午後二時)の四時間ほどです。老中に次ぐポストである若年寄は、定員は三~五名で、やはり月番で二名ほどが江戸城に出勤します。勤務時間は五つ(午前八時)から始まり、老中が帰った後で帰宅となります。奏者番(そうじゃばん)は、江戸城での儀式を統括するエリートで、特に定員の様なものは無く、江戸初期は五~八名でしたが、時代が下がるにつれ増員され、最終的には三十名ほどが、交代で江戸城に出勤しました。勤務時間は、老中と同じ四つ半から八つ半です。

 大目付は、大名、旗本などの監視官、各藩への法令伝達などを受け持ち、定員は四~五名。勤務時間は、四つ半から八つ半。寺社奉行は、全国の寺院、神社の取り締まり、寺社領統括、陰陽師(おんみょうじ)などの支配を担当し、定員は四名。二人が月番で出勤します。勤務時間は、四つ半から八つ半。勘定奉行は、収税、金銭出納などを担当する、現在の財務大臣で、定員は三~五名。勤務時間は七つ半(午前四時・早!)に出勤し、自分の部署とは別の詰め所で、書類に目を通したり、同僚の勘定奉行と打ち合わせをしたり、部下と会合したりして、五つ半(午前八時)に自分の部署へ配置につきます。町奉行は、現代の東京都知事と警視総監、東京地方裁判所長、東京消防署長、東京国道管理事務所長などを兼務する多忙な職務で、定員は二名。北町奉行所と南町奉行所に一人ずつ配属となります。江戸城への出勤は、四つ(午前十時)から八つ(午後二時)ですが、江戸城での勤務が終わると、それぞれの奉行所へ戻り、訴訟や請願、罪人のお調べなどを行い、業務終了は深夜に及ぶ事もある、多忙な職務です。

 対する江戸期の番方は、戦が無いので本来の役割を果たす事は(幕末までは)ほとんど無く、江戸城などの警備をするくらいの業務しかありません。それでも、「幕府五番方」と言って、「大番」「書院番」「小姓組番」「新番」「小十人組」の五つに編成され、二千人ほどが勤務していました。ちなみに「大番」は、江戸城、二条城、大阪城などの警備担当部署。「書院番」は、江戸城内の警備と将軍が外出する時のガードマンを担当する部署。「小姓組番」は、公式行事の給仕・雑用担当部署。「新番」は、将軍外出用の警備隊で、常備兵力でもあり、武器の検分役なども受け持つ部署。「小十人組」は、将軍に付き添って護衛する歩兵隊で、城内警備も担当する部署の事です。

 そして、その番方の勤務態勢ですが、メインの仕事は江戸城のガードマン、警備員ですから、二十四時間体制です。そのため、三交代制になっていて、朝番は五つに出勤、夕番は四つに出勤、寝番(しんばん)は宿直になり、夕七つ(午後四時)の出勤で、それぞれ次の番の方が出勤して来るまでの勤務となります。また、寝番でも「寝ずの番」と言う訳ではなく、複数いる勤務者が交代で、休憩時間に入ったり、自分用の布団を用意して仮眠したりの、ローテーションを組んで仕事をしていました。また、この寝番のお侍さん、夜中にお腹が減っても、近所にコンビニは無いし、二十四時間営業の牛どん屋もありません。たとえあっても、江戸城を抜け出して、ちょいと夜食を食って来る、なんて訳にはいきませんので、皆さん、お弁当を持参しました。



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東京のアメリカ人

 アメリカから大勢の人が東京に来ています。主にビジネスマン(男という意味ではなく、人という意味のマン)ですが、そこはアメリカのこと、それらビジネスマンの中には、政府部で働いた経験のある人も多く居ます。

 新型コロナによる多くの制約が解除されたことと、様々な経済状況や地政学状況の大きな変化が、日本に多くのそして大きなビジネスチャンスを生んでいて、そこにアメリカが官民共同で取り組みに来ているような印象も持ちます。

 憶測のし過ぎかも知れません。ただ単に入国制限のなくなった秋の日本に、待ってましたと来てるだけかも知れません。様々な仮説を立てながら、世の中の行こうとしている方向を、探りたいと思います。

 

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持分法適用会社と連結子会社

 事業の囲い込みや提携関係強化、あるいは救済のため、他社や関係会社に対
して出資比率の引き上げが行われ、その出資比率によって「持分法適用会社」
と「連結子会社」という区分が設けられています。
 まず、親会社の出資比率が原則として20%から50%の関係会社を「持分
法適用会社」といいます。つまり、経営の意思決定を支配されるまでには行か
なくとも、影響は及ぼされる関連会社が持分法適用会社で、15%以上の出資
比率でありましても取締役を派遣している等の条件を満たせば持分法適用とな
ります。
 一方、親会社の出資比率が5割を超せば「連結子会社」となります。
 このように親会社の出資比率の違いによって「持分法適用会社」と「連結子
会社」とに分かれ、この二つは会計処理のやり方にも違いがあります。
 連結子会社の場合はすべて親会社の連結決算に反映されますが、持分法適用
会社の業績は(日本の会計基準の場合)、最終損益のみを出資比率に応じて、
受取利息や配当金と同様に営業外損益(持分法投資損益)として親会社の連結
決算の財務諸表に計上されます。

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コロナ後

 コロナ禍も来春で丸3年となりますが、企業はコロナ後を見据えて採用を活
発化しています。
 日経新聞によりますと、業種ごとの23年春の大卒内定者数は、現時点で「
ホテル・レジャー」業界が前年比6倍超、「レジャー」で約2.4倍増となっ
ており、製造業では「鉄鋼」や「化学」などの採用増が目立ちます。
 大卒内定者は4年ぶりに増加していますが、それでも充足率(採用計画に対
して確保できた人数の割合)は過去10年で最低となっているようです。
 ちなみに、10月上旬に東京商工リサーチが5000社超を対象に現状認識
を聞いたところ、全体の66.6%に相当する3472社が「もはやコロナ禍
ではない」と回答しています。
 感染防止への取り組みが当たり前になってきていることが前提にあり、人手
不足や原材料の高騰、急激な円安など、経営環境の激変への対応が急務となっ
ている現状が浮き彫りになっています。

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年賀はがき

 来年(卯年)の年賀はがきの販売が、本日から全国で一斉に始ました。
 ちなみに、年賀はがきの発行枚数は2003年(2004年用)の44億5
936万枚をピークに減少が続き、今年(2023年用)の発行枚数は16億
4000万枚とピーク比で6割超の減少となっています。
 パソコンやスマホの普及に伴い、メールやSNSで年始のあいさつを済ます
ケースが増えたことが背景にありますが、日本郵便も現在は、LINEを利用
した有料の年賀状サービス「スマートねんが」を展開しています。

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中国との貿易額

 先日発表された2022年上半期(4~9月期)の貿易統計によりますと、
上半期における日本の輸出入を合わせた総貿易額は110兆1600億円とな
っており、そのうち中国との貿易額は22兆2570億円で、全体の2割を占
めています。
 日中間には様々な問題が横たわっていますが、日本にとって中国は最大の貿
易相手国です。
 当然、中国で積極的にビジネスを展開している企業も多いわけですが、参考
までに地域別売上高で中国の比率が3割を超える大企業には下記のような企業
があります。
          <売上高>   <うち中国事業>   <比率>
 TDK     1兆9021億円 1兆0597億円  55.7%
 村田製作所   1兆8125億円   9939億円  54.8%
 ピジョン       931億円    372億円  40.0%
 日本ペイントHD  9983億円   3924億円  39.3%
 日東電工      8534億円   3045億円  35.7%
 ファナック     7330億円   2281億円  31.1%
 ※前年度の決算資料から。※村田製作所は中国事業と台湾事業の合算。

 

 

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ル ビ

 話題に「ふりがな」についての話が出ました。例えばWEBサービスにふりがなが振られてないので、子供が読めない。おぉー、これは正に私が長年抱いている、日本は総ルビを止めてしまったので知力が落ちてしまったのではないか?という問題意識と同根です。

 私は小さい時に、家の本棚からルビの振られた本を引っ張り出して読んでいました。絵本もあれば、怪人二十面相、その他に園芸本なんかもありました。苺の育て方などを読んだものです。ちょっと背伸びして、どこか科学的な部分もあって、とても楽しかったです。昔は大手新聞ですらルビが振ってありました。ルビがあれば子供は興味のあるものを読める。意味が分からなくても、読めればなんとなく分かる。少なくとも興味を持てる。

 今の子供が、YouTubeを見たり聞いたり、マンガを読むのと一緒です。マンガは総ルビですから。お経を聞いても、或いはチンプンカンの外国語を聞いても、中々興味は持てないですよね?音だけでも分からないといけないと感じました。

 

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